浜縮緬[語句情報] » 浜縮緬

「浜縮緬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

浜縮緬の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
えらい御不幸な……」と挨拶した婆さんに抱いていた子供を預けると、お君は一張羅の小浜縮緬の羽織も脱がず、ぱたぱたとそこら中はたきはじめた。 三日経つと、家の中は....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
須崎と荻谷と私と四人で自動車に乗った。この須崎と云う男は上州の地主で、古風な白い浜縮緬《はまちりめん》の帯を腰いっぱいぐるぐる巻いて、豚のように肥った男だった。....
超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
麗な、お嬢さんの姿があらわれた。 年の頃十八九の水々しい断髪令嬢だ。黒っぽい小浜縮緬の振袖をキリキリと着込んで、金と銀の色紙と短冊の模様を刺繍した緋羅紗の帯を....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て置いた参謀長、不破の関守氏以外の何人でもありようはずはない。 長浜へ着いて、浜縮緬《はまちりめん》の柄が気に入ったから欲しいと言わず、桃山城の御殿と、山楽の....
」より 著者:織田作之助
い御不幸な……」 と挨拶した婆さんに抱いていた子供を預けると、お君は一張羅の小浜縮緬の羽織も脱がず、ぱたぱたとそこらじゅうはたきをかけはじめた。 三日経つと....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
、年のころ二十ばかりで、すこし淋しみのある面だちの、小柄な芸者。 くすんだ色の浜縮緬《はまちりめん》の座敷着に翁格子《おきなごうし》の帯をしめ、島田くずしに結....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
すようですから、お羽織をおかけいたします」 並九曜《ならびくよう》の紋のついた浜縮緬《はまちりめん》の単衣羽織《ひとえばおり》をフワリと着せかけると、また、も....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
た二十二三の優形《やさがた》の男。※《ふき》の厚い三枚重ねに三つ大の紋のついた小浜縮緬の紫の羽織をゾベリときかけ、天鵞絨の鼻緒のすがった雪駄の裏金をチャラめかし....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
か》人形。 すぐ後が、御神輿。 各町から一人ずつ五十人の舁人《かきと》。白の浜縮緬に大きく源氏車を染め出した揃いの浴衣。玉襷《たまだすき》に白足袋《しろたび....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
日野の如き富有な町が他にも幾つか見られます。産業としては織物が最も栄えました。「浜縮緬」だとか「近江麻布」だとか「高島縮」だとかよく聞えた名であります。浜縮緬は....
」より 著者:織田作之助
びはえらい御不幸なと挨拶をした婆さんに抱いていた豹一を預けると、お君は一張羅の小浜縮緬の羽織も脱がずバタ/\とはたきをかけ始めた。三日経つと家の中は見違えるほど....