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浦人
「浦人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浦人の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「源おじ」より 著者:国木田独歩
ちまち今の様《さま》と変わりぬ。されど源叔父が渡船《おろし》の業は昔のままなり。
浦人《うらびと》島人《しまびと》乗せて城下に往来《ゆきき》すること、前に変わらず....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
直る。声に力を帯ぶ)私は始めから、決して歎いてはいないのです。父は悲しみました。
浦人は可哀がりました。ですが私は――約束に応じて宝を与え、その約束を責めて女を取....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のを、人間が彼等を怖れ過ぎるから、彼等もまた人間を怖れ過ぎる。 本来、この辺の
浦人《うらびと》なんぞは、そんな惨酷なことをする人間ではなく、最初から、我々には....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、界隈《かいわい》の人目を、ここへ集めるの結果になるのは当前です。 何も知らぬ
浦人《うらびと》は、幕府から役人が来て、天下様の御用で、この引揚工事が始まるのだ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
紙は容易に書けなかった。宮へは、 松島のあまの苫屋《とまや》もいかならん須磨の
浦人しほたるる頃《ころ》 いつもそうでございますが、ことに五月雨にはいりまして....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
まもなく息ノ浜の松蔭に、一つの卒塔婆が建てられた。そしていつとはなく、そこへ詣る
浦人たちは、かならず冷たい水を上げることにしていると、「博多日記」は誌している。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いまする」 「気をつけたがよい」 「それはまたどういうわけで」 「ただの山家女や
浦人のむすめとは思えぬ。何かいわくのある者だろう……」と、そのまま縁を下りて、あ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
軍も、ぞくぞく、赤間ヶ関を見過ごして、海峡をひがしへ通って行った。――海峡附近の
浦人たちは「……物々しさよ」と、目をみはった。彼らがざっと数えただけでも、次の日....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
話が伝わっておるそうであります。春日様は、熊野の神様と約束をして、やはり肥前の松
浦人と同じように、行き逢い裁面として領分境をきめようとせられました。熊野は烏に乗....