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浮け
「浮け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浮けの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
ものかも知れませんな。ところで、お宅のあの糸瓜ですが……」M氏は椅子から少し腰を
浮けて、窓外を覗き込むようにした。「あれは随分長いようじゃありませんか。どれほど....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
脚は水に流れ、蜘蛛手に、角ぐむ蘆の根を潜って、消えるかとすれば、ふわふわと浮く。
浮けば蝶の羽の上になり下になり、陽炎に乗って揺れながら近づいて、日当の橋の暖い袂....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
髴さすものではないか。 こうしてシナ朝鮮の大陸を根の国として、遊ぶ魚の水の上に
浮ける如きわが日本の国土は成生したのであるが、それと共にこうした伝説の下に成生し....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
持船になると検査は受けぬ、ここを通る時には、藩の印のついた幟を立て『松平隠岐守船
浮けます』と呼上げて通るのである。かつて怖かった箱根や新居の関などとは違って、た....
「源氏物語」より 著者:紫式部
言いなりに結婚を許しても体面上恥ずかしいことだったのだから」 などと、目に涙を
浮けて父が言うのを、雲井の雁は恥ずかしく思って聞きながらも、一方では何とはなしに....
「源氏物語」より 著者:紫式部
渡殿には錦を敷いて、あらわに思われる所は幕を引いて隠してあった。東の池に船などを
浮けて、御所の鵜飼い役人、院の鵜飼いの者に鵜を下ろさせてお置きになった。小さい鮒....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
る
緑なる岡の辺の
湖に入る。
群鳥は
喜を啜り、
日の方へ飛び、
波間に
漂ひ
浮ける、
晴やかなる
島々の方へ飛ぶ。
その島には合唱の群の
歓び歌ふが聞え、
....