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浮世絵
「浮世絵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浮世絵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
線《しゃみせん》も時々は出してあるんだ。その上そこにいる若槻自身も、どこか当世の
浮世絵《うきよえ》じみた、通人《つうじん》らしいなりをしている。昨日《きのう》も....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
、静にその硝子戸棚の前を去って、隣のそれに並べてある大蘇芳年《たいそよしとし》の
浮世絵の方へ、ゆっくりした歩調で歩みよると、
「じゃこの芳年《よしとし》をごらん....
「階段」より 著者:海野十三
に、緋色の長い蹴出しが、遣瀬なく搦みつくのであった。歌麿からずっと後になって江戸
浮世絵の最も官能的描写に成功したあの一勇斎國芳の画いたアブナ絵が眼の前に生命を持....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
的調和を表現する助けとなるような形の修正を加えただけである。ゆえにこの派の作には
浮世絵や四条派の絵をなしている気分と同じ気分が認められる。 時の余裕があれば、....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
て、眉はやや迫って濃かった。かの女は逸作の所蔵品で明治初期の風俗を描いた色刷りの
浮世絵や単色の挿画を見て知っていた。いわゆる鹿鳴館時代と名付ける和洋混淆の文化が....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
太刀」、その他) 島原の夢 「戯場訓蒙図彙」や「東都歳事記」や、さてはもろもろの
浮世絵にみる江戸の歌舞伎の世界は、たといそれがいかばかり懐かしいものであっても、....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
――この趣を写すのに、画工さんに同行を願ったのである。これだと、どうも、そのまま
浮世絵に任せたがよさそうに思われない事もない。が、そうすると、さもしいようだが、....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
る。これらは民族の芸術としては世界に誇つていいものであるが国際性はない。しかるに
浮世絵の場合になると、あれほど民族性が濃厚でありながら、造型芸術なるゆえに案外理....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
藤沢の叔母が病気だという口実で、主人の喜多屋から幾日かの暇を貰って、浅草辺の或る
浮世絵師の家に泊り込むことになった。その絵師のことは四郎兵衛もよく知らないが、お....
「朝顔日記の深雪と淀君」より 著者:上村松園
美人画といって画家が美人を専門に描くようになったのは日本では
浮世絵以後のことだろうと思われますが、
浮世絵画家のうちで私は春信と長春が好きです....
「作画について」より 著者:上村松園
の推移をふり返ってみますと、大体において南宗、北宗から円山四条派におよび、土佐や
浮世絵などをもくぐって来、それに附加して博物館とか神社仏閣の宝物什器、市井の古画....
「浮世絵画家の肉筆」より 著者:上村松園
浮世絵画家の肉筆というものは、錦絵とはちがった別の味わいがあるものですが、こんど....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
が急きます。早めに起きた右の栄螺が、そっと蓋をあけて、恐る恐る朝日に映る寝乱れた
浮世絵を覗きながら、二階を下りて、廊下を用たしに行く途中、一段高く、下へ水は流れ....
「島原の夢」より 著者:岡本綺堂
『戯場訓蒙図彙』や『東都歳事記』や、さてはもろもろの
浮世絵にみる江戸の歌舞伎の世界は、たといそれがいかばかり懐かしいものであっても、....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
々々と猫も杓子も我が物顔に感嘆するが、外国人が折紙を附けるまでは日本人はかなりな
浮世絵好きでも写楽の写の字も知らなかったものだ。その通りに椿岳の画も外国人が買出....