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浮世風呂
「浮世風呂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浮世風呂の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
祇《しんぎ》、釈教《しゃっきょう》、恋《こい》、無常《むじょう》、みないりごみの
浮世風呂《うきよぶろ》」といった光景は、今もそのころと変りはない。風呂の中で歌祭....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
粋《すい》」とを同一の意味内容を有するものと考えても差支ないと思う。式亭三馬の『
浮世風呂《うきよぶろ》』第二編巻之上で、染色に関して、江戸の女と上方《かみがた》....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に来る男があるんです。変な奴でしてね、どう考えてもおかしな奴なんです」 三馬の
浮世風呂を読んだ人は知っているであろう。江戸時代から明治の初年にかけては大抵の湯....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
な薬罐が掛けてあって、そのわきには菓子の箱が列べてある。のちに思えば例の三馬の「
浮世風呂」をその儘で、茶を飲みながら将棋をさしている人もあった。 時はちょうど....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
必要なのである。モリエールの諷刺、シエクスピアの洒落は翻訳し得るであろう。だが「
浮世風呂」等は翻訳して了っては大半の味わいは抜けて了う。従って、文学的にも永久的....
「今戸心中」より 著者:広津柳浪
いのめかし道具を持参して、早や流しには三五人の裸美人《らびじん》が陣取ッていた。
浮世風呂に浮世の垢を流し合うように、別世界は別世界相応の話柄《はなし》の種も尽き....
「四月馬鹿」より 著者:織田作之助
うだろう。つまり彼の銭湯好きは銭湯が庶民的だからだと、言い直した方がよさそうだ。
浮世風呂としての銭湯を愛しているのかも知れない。ところが、それほど銭湯好きの彼が....
「明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
、江戸でも風呂屋と呼んでいたらしいが、風呂屋の名はいつか廃れて、わずかに三馬の「
浮世風呂」にその名残りを留めているに過ぎず、江戸の人は一般に湯屋とか銭湯と呼び慣....
「思い出草」より 著者:岡本綺堂
大きな薬缶が掛けてあって、その傍には菓子の箱が列べてある。後に思えば例の三馬の『
浮世風呂』をそのままで、茶を飲みながら将棋をさしている人もあった。 時は丁度五....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
ではやはり生活法を、変えて見なければならないと思っているのか。何にもせよ三馬の『
浮世風呂』などに見るような、僅かばかりの初春の風情までが、もう郊外に出て味わうわ....