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浮力
「浮力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浮力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
附きませんでしたが、ただ、瓦斯のホースが乱雑に投げ出されてあり、バルーンは非常に
浮力が減って、フニャフニャになりながら、今にも墜ちそうに低い処で漂っていました。....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
の開きは、正確な計算によりますと、約一九〇・九二〇|瓩の積載重量の抵抗、白鮫号の
浮力に対する抵抗を証明しているのです」 すると黒塚氏は軽く笑い出した。そして、....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
し流される。軈て船渠が満水になると、渠門は開かれて天祥丸は小蒸汽で曳き出される。
浮力の加減で船底にハリツイていた喜三郎の屍体は、その儘連れ出されて外海へ漂流する....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
艇は前部からガスの逆噴射《ぎゃくふんしゃ》を開始し、だんだん速度をゆるめると共に
浮力をつけた。そこらは操縦のお手ぎわだった。そしてついに見事に雲の海に着陸した。....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
下さい」 「さあ、わしには分らんね、全く……」 「万一に考えられることは、特別の
浮力です。物体が空気の中にあるために、自分が排除《はいじょ》する容積だけの空気の....
「海底都市」より 著者:海野十三
ちまち身は水中に沈んで、溺死をせねばならぬ。 苦しい立泳ぎが、一層苦しくなる。
浮力がなくなり、いくたびとなく、ずぶりずぶりと水中にもぐる。これ以上水を呑まない....
「恐竜島」より 著者:海野十三
》がしっかりはいったり、板が二重三重になり、筏はずっと堅牢《けんろう》に、そして
浮力もました。大きなかげもできた。 「よろしい、そこで休もう。お茶の時間を開くこ....
「時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
ら、幽霊の体積にひとしい空気の重さだけ幽霊のからだが軽くなっているはずだ。つまり
浮力に関するアルキメデスの原理は、この幽霊にもあてはめられなくてはならない」 「....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
とくわしく説明すると――いや、説明は中止だ。なぜといって、今空から一人の人間が、
浮力を失ったゴム風船みたいに、ふわりふわりと下りて来るではないか。しかもそれはポ....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
中尉自身は、操縦桿をすこし前へ押しやって、艇を緩降下の状態においた。 両翼は、
浮力をつけるために、せい一ぱいひろげた。そして噴射の速度をできるだけおそくして、....
「物理学の応用について」より 著者:寺田寅彦
究である。各種の網糸の強弱弾性やその温度湿度によっての変化とか、網に付ける浮標の
浮力、浸水の度やその耐圧度とか、あるいは網面に当る潮流の抵抗の研究とか、いずれも....
「方則について」より 著者:寺田寅彦
作らなかったなら果してどうであろうか。 ペンに働く力はまだこれに限らぬ。空気の
浮力はかなりの影響がある。しかしてこれにはその室内の気温、気圧、湿度が直ちに関係....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
nault)の発表したもの以来誰もやらなかった。レーリーはレニョーの実験における
浮力の補正に誤りのあることに気付いたので、もう一度詳しくやり直す必要を感じたので....
「科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
の前にしゃがみこんで考えた。 或る物体が液面に浮かび出、又沈むというのは明かに
浮力の作用である。見たところ液体は一定の密度を持っているらしいから
浮力の計算式は....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
に必要なのは、水中の深い底を長くさまよっているための沈身法。人間の生きた身体には
浮力がそなわっているから、水底へ沈むためには速力でハズミをつけて、スイスイと水を....