浮巣[語句情報] » 浮巣

「浮巣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

浮巣の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
の屋根に白々と雪が残っているだけ、それだけ余計黒い水の上に、婆の切髪の頭だけが、浮巣のように漂っていたそうです。その代りこの婆のする事は、加持でも占でも験《げん....
鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
(午後十時)ごろに酒の座敷はあけた。六人の客は銘々の相方に誘われて、鳰《にお》の浮巣をたずねに行ったが、お染の客だけは真っ直ぐに帰った。お染とお雪は暖簾口《のれ....
亮の追憶」より 著者:寺田寅彦
、日奈久温泉、三角港、小天の湯などの小景がある。日奈久の温泉宿で川上眉山著「鳰の浮巣」というのを読んだ事などがスケッチの絵からわかる。浴場の絵には女の裸体がある....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
中で、伊織の声をどこかに聞いた。 「せんせーいっ。……先生ーッ」 武蔵は、鳥の浮巣みたいにみえる彼方の洲に、伊織らしい影を見た。いや伊織にちがいない。 何処....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
いが、諒とせられたい。 この第十二巻「かまくら殿の巻」は、巻の名を按じるとき“浮巣の巻”としようか“おん国母の巻”としようか、などと思い惑ったほど、内容は、東....