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「浮標〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

浮標の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
軍用鮫」より 著者:海野十三
、べらぼうに長い。もちろんひどい近眼の博士に、はるけき水面を浮きつ沈みつしている浮標《うき》などが見えようはずがなかった。博士は、ただ釣糸の上を伝播してくるひそ....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
ていたんですか、さっきから探していましたよ」 「遂に、テームズ河口に繋留してある浮標《ブイ》Dの十一号までは、つきとめたよ」 「テームズ河口の浮標Dの十一号とは....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ろされる。勢いで走りつづける船足は、舵のために右なり左なりに向け直される。同時に浮標の付いた配縄の一端が氷のような波の中にざぶんざぶんと投げこまれる。二十五町か....
海底大陸」より 著者:海野十三
な。人間のようだ」 「そうです。人間にちがいありません。しかも少年です。最新式の浮標にはいっている。クイーン・メリー号の名までハッキリついているやつです」 「え....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
と新しい第36号と番号の打たれてあるものだった。明らかに×××丸のものらしい鉄の浮標がつけられていた。それで見ると×××丸が何処かへ移動する時に、元の位置を知る....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
せようとしないことを悦んだ。そしてこの少年に教えられて、初めて沼に釣りを垂れて、浮標の動くのをじっと眺めていたり、月のある夕方にボートに乗って、少年に漕がせ、自....
怪星ガン」より 著者:海野十三
のとおり、ぼくは意外なものをあの部屋のなかで見つけたのです。それは発光式の空間|浮標です。はじめその上にカンバス布がかけてあって見えなかったのですが、ぼくたちが....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
のしい光景に、異常な興味を覚えた。 河口には、たしかに防潜網を吊っているらしい浮標が、夥しく浮び、河口を出ていく数隻の商船群の前には、赤い旗をたてた水先案内ら....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
まま泳いでいました。とにかく追跡しているうちに、その怪人は、海中に出ている大きな浮標のようなものに泳ぎつき、そのうえによじのぼったんです。浮標の上からも、数人の....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
だ出来上っていないが、波浪にゆれないように、鉄塔が水面につくところには、波浪平衡浮標というものをつけることになっているそうだし、飛行甲板の下につけることになって....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
ヴァーさ。己ぁ被奴をよく知ってたよ。』と別の奴が言う。それから上手※しをして次の浮標の方へ船を走らせていると、その鎖ががちゃがちゃ鳴るのが聞える、って訳さ。まあ....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
くなったが、艇は何事もなく進んでいく。しかし、本艇は、陸上の警報器に続いている、浮標に触れたのであった。やがて、砂丘の向うが、赫っと明るくなったと思うと、天に冲....
競漕」より 著者:久米正雄
の心の緊張がそう思わせたのかも知れない。――と久野は思った。 艇は発足点の赤い浮標に着いた。水路を見渡すと風は全く凪いでいるのではなかった。それは絶えず北東か....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
わせに来るようなことがあると、力の許す限りは返答をした。一八三六年からは、灯台と浮標との調査につきて科学上の顧問となり、年俸三百ポンドをもらった。 一八三五年....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
まく。 壮快壮快、海岸には西瓜の山だ。丘だ、煙突だ、レールだ、そして防波堤だ、浮標だ。 波を蹴立てて、風の薄寒い港内を一まわりすると、ランチが岸へ着いた。横....