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浴す
「浴す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浴すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
年功によって授けられる。自由主義時代ならば、国家の統制下にある官吏が特別の恩賞に
浴するのは当然であろうが、統制時代には、真に国家に積極的な功績のあったものに、職....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
武士なんです。変じゃありませんか」 「変でねえ、あたりまえだ」 武士が銭湯に入
浴する場合には、忌でも応でも一度は二階へあがって、まず自分の大小をあずけて置いて....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
湯屋の二階というものは、明治十八、九年の頃まで残っていたと思う。わたしが毎日入
浴する麹町四丁目の湯屋にも二階があって、若い小綺麗な姐さんが二、三人居た。 わ....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
る。我々は既に市内を駆逐され或は将に駆逐されんとしているが、郡部でも電車の便利に
浴する地には段々住えなくなりそうだ。或る人が来て、景色の好い上に馬鹿に安い地所が....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
いる。 三月二十五日。今日はここで遊ぶことにした。湯の元へ行って岩の中の温泉に
浴すると、ぬるくて出ることができない。晴れ渡った朝の空気を吸いながら、河の流れを....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
にすで、試練によりて浄化されたる魂が、死後に於て特別の境涯を与えられ、神の恩寵に
浴する。苦労なしに真の向上、真の浄化は到底望まれない。されば多くの魂は、自ら求め....
「五色蟹」より 著者:岡本綺堂
混雑を嫌って、正午ごろに一度、夜なかに一度、他の浴客の少ない時刻を見はからって入
浴するのを例としていた。今夜はいつもよりも少しおくれて丁度二時を聞いたころに風呂....
「黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
この時代にあっては、実際お常がこの事件の張本人であるとしても、彼女は第一の寛典に
浴すべき利益の地位に立っていた。 死罪は老中に伺いを立てなければならない、老中....
「風呂を買うまで」より 著者:岡本綺堂
が多い。わたしも雑司ヶ谷の御園湯という湯屋でその二日間無料の恩恵を蒙った。恩恵に
浴すとはまったくこの事であろう。それから十月の初めまで私は毎日この湯に通っていた....
「温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
の世にも、温泉場に来るものは病人と限ったわけではない。健康の人間も遊山がてらに来
浴するのではあるが、原則としては温泉場は病を養うところと認められ、大体において病....
「思い出草」より 著者:岡本綺堂
湯屋の二階というものは、明治十八、九年の頃まで残っていたと思う。わたしが毎日入
浴する麹町四丁目の湯屋にも二階があって、若い小綺麗な姐さんが二、三人いた。 私....
「御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
たを毎日往復した。しかも日が暮れてから帰宅するので、この柳のかげに休息して凉風に
浴するの機会がなく、年ごとに繁ってゆく青い蔭をながめて、昔年の凉味を忍ぶに過ぎな....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ところの小児に伝染するは必然なり。すでに婦人と小児とともに、その心ヤソ教海の水に
浴するときは、男子は自然の性力によりてその余波をくむは、また必然の勢いなり。かつ....
「西航日録」より 著者:井上円了
インドよりも一層はなはだし。その一例に、チベット人は胎内を出でてより死するまで沐
浴することなく、身体に垢の多きは多福の相なりという。これに加うるにチベット人は顔....
「松の操美人の生埋」より 著者:宇田川文海
空手の思い徒に遺憾を齎らして還る。其の翌十八年の夏酷暑と悪病を避けて有馬の温泉に
浴す。端なく会人無々君と邂逅して宿を倶にす。君は真宗の僧侶にして、学識|両ら秀で....