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海溝
「海溝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
海溝の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「風の又三郎」より 著者:宮沢賢治
た風が、けさ夜あけ方にわかにいっせいにこう動き出して、どんどんどんどんタスカロラ
海溝《かいこう》の北のはじをめがけて行くことを考えますと、もう一郎は顔がほてり、....
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
ての時化の襲った悪日だった。親潮に乗って北へ帰る鯨群を追廻していた北海丸は、日本
海溝の北端に近く、水が妙な灰色を見せている辺で時化の中へ捲き込まれてしまった。 ....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
かるような仕掛けにできている。また大陸塊の縁辺のちぎれの上に乗っかって前には深い
海溝を控えているおかげで、地震や火山の多いことはまず世界じゅうの大概の地方にひけ....
「海底都市」より 著者:海野十三
じられない。信じられないことだ」 僕はとうとう本心を言葉に出して、つぶやいた。
海溝《かいこう》の大工事《だいこうじ》 「信じられないというんですか、はははは。....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
長の手記が発見されて、この怪艦の行動が、はじめて明瞭となった。 “わが艦隊は魔の
海溝に於て突然敵の爆薬床に突入し、全滅せるものの如し、わが艦はひとり、可撓性の合....
「「草野心平詩集」解説」より 著者:豊島与志雄
海を歌い、エリモ岬を歌い、オホーツク海を歌い、ベーリング海峡を歌い、タスカローラ
海溝の底にもぐってまで歌う。 雨雲の垂れた寒い日、知らず識らず、浦安の泥海のほ....
「荒磯の興味」より 著者:佐藤惣之助
在し、悉しくは漁夫に案内させるのがよいが、船釣ばかりしている漁夫は、又案外に磯の
海溝や岩礁の潮流や、魚の附き工合いを知らぬもので、これはむしろ潜水に経験のある者....
「魔都」より 著者:久生十蘭
かそんな事じゃない。世間の表面には波瀾の片鱗すらも表われないが、例えばミンダナオ
海溝の海底噴火のように、暗黒な海渕の底で轟々と湧き立ち、沸りかえり、まさに狂奔擾....
「地球の円い話」より 著者:中谷宇吉郎
形であるというのは本当は間違いで、第一に地球の表面にはヒマラヤの山もあれば、日本
海溝もあるので、詳しく言えば、凹凸《おうとつ》のあることは勿論《もちろん》である....