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海藻
「海藻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
海藻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
て水戸記者の耳にもよく入る。 「……一行異常なし。針路を南西にとっている。軟泥と
海藻の棒だ。前方に何があるか、見当がつかない……」 オーキー学士はしきりに喋っ....
「俊寛」より 著者:菊池寛
寛はよく、二人が意識して、自分を疎外しているのを感ずる。硫黄を採りに行く時でも、
海藻を採りに行くときでも、よく二人きりで行ってしまう。その上、三人でいるときでも....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
て、忙しく目を見かわし、言葉をかわす暇もなく、浜の上には乱暴に踏み荒された砂と、
海藻と小魚とが砂まみれになって残っているばかりだ。そして会社の人夫たちはあとをも....
「海底大陸」より 著者:海野十三
良川博士、ドン助教授、それに三千夫少年の三名は、宿舎にあてられた馬小屋のような乾
海藻のとこに横たわり、昼からの疲労をやすめているうちに、いつのまにか四時間は過ぎ....
「海」より 著者:梶井基次郎
萄酒のような、コクの強い、野蕃な海なんだ。波のしぶきが降って来る。腹を刔るような
海藻の匂いがする。そのプツプツした空気、野獣のような匂い、大気へというよりも海へ....
「海底都市」より 著者:海野十三
の顔で、僕を前の方へ案内し「ここから海の中が見えるんです。よくごらんなさい。魚や
海藻《かいそう》だけではなく、お客さまをおどろかす物がなんか見えるはずですから…....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
お廊下、ただ花の香りの中を、やがてお着きなさいます。 美女 潮風、磯の香、海松、
海藻の、咽喉を刺す硫黄の臭気と思いのほか、ほんに、清しい、佳い薫、(柔に袖を動か....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
植物なんだ。その植物も、陸の上に生えているものではなく、海水の中に発生した一種の
海藻だったんだ。その
海藻のあるものが、ふしぎな機会にめぐまれて、自分で動きだした....
「怪塔王」より 著者:海野十三
かしたように、まっくろで煙のような軟かい泥が、ふわりと平に続いています。さすがに
海藻も生えていません。まるで眠っている沙漠とおなじことであります。 その軟泥の....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
らない。 ここは相当ふかい海底と思われるが、水がほとんど動かないところらしく、
海藻が腰の深さに生えしげっている。その上を、鯛の群がゆらゆらと泳いでゆくのが見え....
「豆潜水艇の行方」より 著者:海野十三
にあるあかりです。窓から外へ、さっとながれだした黄色い光が、すこしずつうごいて、
海藻の林をてらしつけます。その間にねむっていた鯛のようなかたちをした魚の群が、と....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
間、あたりにはきれいな砂が敷きつめられていて、所々に美しい色彩の貝殻や香いの強い
海藻やらが散ばっているのです。 『まるきり三浦の海岸そっくり……こんな場所なら、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
。それは水中に長く沈んでいた男の顔で、膨れて、白ちゃけて、その濡れしおれた髪には
海藻がからみついていた。そのほかにも、老婆の足もとには死骸のような物が一つ横たわ....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
に逆巻いて、その、顔もさだかでない、屍体を弄びはじめた。もくもくと湧き出す血が、
海藻のような帯を引き、ちらりと緑色に髪の毛のようなものが見えたかと思うと、屍体は....
「昆布とろ」より 著者:北大路魯山人
でおもしろくない。これは理屈が言いたくて言うのではない。実際において、たいの味と
海藻である植物の味との混合で潮の汁味は成立するようである。 ところで、この昆布....