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「海里〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

海里の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
り裂けんばかりに帆桁を鳴らし、躍りあがる潮煙は迷濛な海霧ばかり。そうして、二、三海里近付いたとき双眼鏡をはずした水夫長が、 「やっぱり」と、言葉すくなに折竹をみ....
超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
る気遣いがないし、防禦の方法が全く無いんだからね。時速百二十|節、航続距離二万|海里と云ったら大抵わかるだろう。その動力が問題なんだからね。その動力が将来の日本....
支那米の袋」より 著者:夢野久作
その時は妾が死んでからちょうど二日目だったそうよ。……妾の袋は、ルスキー島から二海里ばかりの沖へ投げ込まれると間もなく、軍艦と擦れちがったジャンクに拾われたので....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
がまわっていたせいかも知れないがね。 ところで甲板に引返してみると船はモウ十四海里も西へ廻っていて、絶影島は山の蔭になってしまっていた。そのうちに機械の音がピ....
オンチ」より 著者:夢野久作
戸塚はモンドリ打って火の海へ落ちて行った。 「ボオオ――ンンン……」 それは十海里も沖で打った大砲のような音であった。火の海の表面から湧き起った仄黄色い水蒸気....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
時に漁獲物の種類を豊富にした。今では発動機船に冷蔵庫と無電装置を載せて陸岸から千海里近い沖までも海の幸の領域を拡張して行った。 魚貝のみならずいろいろな海草が....
大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
ろしい関東大地震の震源地は相模なだの大島の北上の海底で、そこのところが横巾最長三海里、たて十五海里の間、深さ二十ひろから百ひろまで、どかりと落ちこんだのがもとで....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
だ。 虎丸が、パラムシロ近海を去って南下したのは、八月上旬だった。そして、数十海里南西のアブオス島に向った。この沿岸は、ラッコの棲息地として名高いし、また洋上....
瀬戸内海の潮と潮流」より 著者:寺田寅彦
に出入りする海水も主にここから出入りするので、潮流もなかなか早く通例一時間三、四海里くらいの速度であります。このような流れが海の底の敷居を越える時には、丁度|橋....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
本の石油カンはどうなりましたか」 「オモリをつけて海底へ沈めましたよ。銚子沖三十海里。再び浮き上がることはありません。しかし私の負けでした」 一力がこう云って....
沈黙の水平線」より 著者:牧逸馬
《ブルウ・アンカア・ライン》は尚三箇月間、責任の捜索船を置いて、延べ航程一万五千海里も附近一帯の海上を遊弋《ゆうよく》させてワラタ号の破片でもと探し求めたが、こ....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
現だが奇想天外なものがある。この“|〔Dabukku_〕”などもその一つ。直経百海里にもわたるこの大渦流水域を称して、「海の水の漏れる穴」とはよくぞ呼んだりだ。....
西航日録」より 著者:井上円了
三日清風来たる。四日未明、シンガポールに着す。シャンハイよりホンコンまで海路八百海里余にして、ホンコンよりシンガポールまで、およそ一千四百五十海里なり。 シン....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
こに筆を擱す。英国グリムズビー港よりノールカップに往復してベルゲンに至るまで、航海里程二千七百七十六マイルに達す。 明治四十四年八月二日、北極海観光船を辞して....
私本太平記」より 著者:吉川英治
本土寄りの南の島嶼が“島前”で、北の陸地を“島後”とよび、そのあいだは、わずか六海里でしかない。 「もう来たか」 居眠っていた能登ノ介は、すぐ舟から跳んで上が....