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海鰻
「海鰻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
海鰻の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「南島譚」より 著者:中島敦
おうよう》に頷《うなず》く。其の顔は、誠に、干潟《ひがた》の泥の中に満腹して眠る
海鰻《カシボクー》の如く、至上の幸福に輝いている。この男は、夢が昼の世界よりも一....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
お人が見えまして……」と、番頭は云った。「その人が前の晩に舟を出して、品川の海で
海鰻の夜釣りをしていたそうでございます。そこへ一人の女の死骸が流れてまいりました....
「忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
る品は言わずもがなで、食ってる人は大概|船頭船方の類にきまっている。鯛や比良目や
海鰻や章魚が、そこらに投げ出してある。なまぐさい臭いが人々の立ち騒ぐ袖や裾にあお....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ギリシア人は日本人と同じく蛸飢ゆれば自分の足を食うと信じたるを、プリニウスそれは
海鰻《はも》に吃い去らるるのだと駁撃した。しかし宗祇『諸国物語』に、ある人いわく....
「箱根熱海バス紀行」より 著者:寺田寅彦
籠を連ねて三島へ越えた。熱海滞在中漁船に乗って魚見崎の辺で魚を釣っていたら大きな
海鰻がかかったこと、これを船上で煮て食わされたが気味が悪くて食われなかったような....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
方がありませんが、その代り、料理方の大和を解雇して貰いたいものです。あの猛毒の深
海鰻めが船内にトグロをまいている限り、女が乗り組んで、船に異変が起らぬということ....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
、雉、鼠、蛙、鯉など、なお一層下って千分の一より一万分の一の間には海馬、鯨、鰐、
海鰻、章魚などがひかえている。それで現世界における動物の脳の目方は体量の二十分の....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
きの好い魚が仕入れてございます。鰈の煮付、鯒ならば洗いにでも出来まする。そのほか
海鰻の蒲焼に黒鯛の塩焼、鰕の鬼殻焼」 「まるで品川へ行ったようだな」 「はい、み....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
なご 八一・五一 一六・七三 〇・六〇 一・一七
海鰻《はも》 八〇・〇八 一七・一四 一・七六 ....