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海鼠壁
「海鼠壁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
海鼠壁の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
として見られていた。 二十五年前には今の日比谷の公園の片隅に、昔の大名の長屋の
海鼠壁や二の字窓が未だ残っていた。今の学者町たる本郷西片町は開けたばかりで広い/....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
仰付くる」という御沙汰になりました。この評定所と申しますのは、竜の口の壕に沿うて
海鼠壁になって居る処でございますが、普通のお屋敷と格別の違いはありませぬ。これは....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
されていて、戸外を覗いている人の顔など、一つとして見えてはいなかった。で、左右を
海鼠壁によって、高く仕切られているこの往来には、真珠色の春の夜の靄と、それを淹し....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
たいどういう女なのだろう!」
左側は十五万石榊原式部大輔、そのお方のお屋敷で、
海鼠壁が長く延びている。その
海鼠壁をぬきんでて、お庭の植え込みが繁ってい、右側は....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
進の幟《のぼり》が幾筋となく閃《ひらめ》いている様が描かれている。この図中に見る
海鼠壁《なまこかべ》の長屋と朱塗《しゅぬり》の御守殿門《ごしゅでんもん》とは去年....
「深川の唄」より 著者:永井荷風
舞台をば、遺憾なく思い返させた。あの貸舟、格子戸づくり、忍返し……。 折もよく
海鼠壁《なまこかべ》の芝居小屋を過ぎる。しかるに車掌が何事ぞ、 「スントミ町。」....