海鼠板[語句情報] »
海鼠板
「海鼠板〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
海鼠板の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「追憶」より 著者:芥川竜之介
った。僕はある日の暮れがた、ある小学校の先輩と元町通りを眺めていた。すると亜鉛の
海鼠板を積んだ荷車が何台も通って行った。 「あれはどこへ行く?」 僕の先輩はこ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
北側につぎ足した長五畳の板張で、一尺程段落になって居る。勾配がつかぬので、屋根は
海鼠板のトタンにし、爪立てば頭が閊える天井を張った。先には食堂にして居たので、此....
「犂氏の友情」より 著者:久生十蘭
こに、よなげ、地見《ぢみ》、椅子直し、襤褸《ぼろ》ッ買い、屑屋なんていうてあいが
海鼠板《なまこいた》で囲った簡素高尚なバラックを建てて住んでいる。 山川石亭先....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
のらしく、銀座通に面した表附とはちがって、震災当時の小屋同然、屋根も壁もトタンの
海鼠板《なまこいた》一枚で囲ってあるばかり。それでも土間から急な梯子段《はしごだ....