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消極的
「消極的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
消極的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:芥川竜之介
右されるためには、余りにデリケイトに出来ていたのである。そこで内供は、積極的にも
消極的にも、この自尊心の毀損《きそん》を恢復《かいふく》しようと試みた。
第一....
「或る女」より 著者:有島武郎
きまく戸外の荒々しい自然の姿に比べてはことさらそれが目立った。葉子には岡のような
消極的な心持ちは少しもわからなかった。しかしあれでいて、米国くんだりから乗って行....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
配されている外に何らの能事も無い。次々と来る小災害のふせぎ、人を弔い己れを悲しむ
消極的|営みは年として絶ゆることは無い。水害又水害。そうして遂に今度の大水害にこ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
かような事情の下にどこからどうしてそのエネルギーを得ているか了解ができないという
消極的な論拠しか持ち出せなかったのである。私はこの問題に対する解釈の鍵として、一....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
れる。かくの如き大動員は義務を必要とする。最終戦争では、敵の攻撃を受けて堪え忍ぶ
消極的戦争参加は全国民となるが、攻勢的軍隊は少数の精鋭を極めたものとなるであろう....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
以上映画界に害毒を流すことさえなければまことに見つけものだと思ってそれだけで十分
消極的に喜んでしかるべきであろうと思う。話が少し横にそれたようだ。 さて、すで....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
造する計画があるんですって」 「へえ、原子力エンジンは旧式だというの」 「あれは
消極的であるから、能率がよくないし、大きな装置がいる割合いに、動力があまりでてこ....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
のお願いがありますわ。聞いてくださる?」 「……聞かないとはいわない」 「ほほ、
消極的な御返事ね。お願いしたいというのは……どうか明朝まで、あたくしがここにいる....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
┌─消防隊 │ │─燈火管制班 └
消極的防空機関 ────│─偽装遮蔽班 (軍民協力または │─....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
い事は分っていたから。しかし、その、あえてする事をためらったのは、卑怯ともいえ、
消極的な道徳、いや礼儀であった。 つい信也氏も誘われた。 する事も、いう事も....
「橋」より 著者:池谷信三郎
私たちが、持て余した一日を退屈と戦いながら、刺繍の針を動かしていることが、どんな
消極的な罪悪であるかということを、誰も教えてくれる人なんかありはしない。私たちは....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
に住すと云う、積極的に強からざるは弁じるを待たず。然れども又あきらめに住すほど、
消極的に強きはあらざるべし。久保田君をして一たびあきらめしめよ。槓でも棒でも動く....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
ことは、昔は「感心をする」という積極的な心理作用の反対の状態を示すための、極めて
消極的な影の薄い言葉にすぎなかつたはずであるが、現在では「感心をしない」というこ....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
のであるが、よく人は私を「まあまあ居士」だとか「優柔不断」だとか「小心」だとか「
消極的」だとか、いろいろ批評されているが、およそ大衆団体の中にあって行動するのに....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
部に勤務した頃、当時わが陸軍では散兵戦術から今日の戦闘群の戦法に進むことに極めて
消極的であったのであるが、私が自信を以て積極的意見を持っていたのは、この思想の結....