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消毒
「消毒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
消毒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
ひざ》をつきながら、何度も繰り返してこう言いました。それからテエブルの上にあった
消毒用の水薬《すいやく》でうがいをしました。すると細君の腹の中の子は多少気兼ねで....
「或る女」より 著者:有島武郎
》っ張《ぱ》りを脱ぐと、看護婦が噴霧器《ふんむき》を持って来て倉地の身のまわりに
消毒薬を振りかけた。そのかすかなにおいがようやく葉子をはっきりした意識に返らした....
「外科室」より 著者:泉鏡花
ん》として、医学士の面を瞻《みまも》るとき、他の一人の看護婦は少しく震えながら、
消毒したるメスを取りてこれを高峰に渡したり。 医学士は取るとそのまま、靴音《く....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
を持った手は震えておった。女子どもはどうしたか見えない。巡査十四、五人、屠殺人、
消毒の人夫、かれこれ四十人ばかりの人たちが、すこぶるものなれた調子に、撲殺の準備....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
子で看護婦を督励し、総監の身体を裸にした。右の腋の下を中心に出血はかなり夥しく、
消毒した脱脂綿で拭っても、上膊にパクリと明いた傷口から、鮮明な血潮がジクリジクリ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
下街の空気は、絶えず送風機で清浄に保たれ、地上が毒瓦斯で包まれたときには、数層の
消毒扉が自動的に閉って、地下街の人命を保護するようになっていた。 さらに驚くべ....
「海底都市」より 著者:海野十三
にふってそれから僕の耳へそっと囁《ささや》いた。 「違いますよ。あそこで僕たちは
消毒をされたんです。外から入って来た者は、どんなばい菌を身体につけているか分りま....
「金属人間」より 著者:海野十三
回転いすに腰をかけている。 警部は、その死骸いりの大きな引出をひっぱり出した。
消毒薬くさいカンバスにおおわれて若い男の死体がはいっていた。しかしその男の頭蓋骨....
「超人間X号」より 著者:海野十三
ではすぐに圧縮空気《あっしゅくくうき》を吹きこんで、毒ガスを追いだせ」 「はい」
消毒作業はまもなく終った。 「それでは火焔放射器で、この扉を焼ききれ」 「はい」....
「火星兵団」より 著者:海野十三
そうな顔であった。
新田先生は、人波をわけて、中にはいった。すると、ぷうんと、
消毒薬のきついにおいがした。奥には、白いうわっぱりを着たお医者さんが、看護婦相手....
「怪塔王」より 著者:海野十三
して少年をなぐさめるとともに、持ってきた衛生材料でもって、手ぎわよく一彦の患部を
消毒し、仮繃帯をぐるぐるまいてくれました。 「塩田大尉、ありがとう。どうもありが....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
難することになるだろう。しかし逃げるのが厭なら、お前も働くのだよ。例えば避難所や
消毒所で働くのだよ」 「避難所や
消毒所? それ、なアに」 「避難所は毒瓦斯の避難....
「空襲警報」より 著者:海野十三
葉は、火のようにあつかった。 「それは歩けないだろう。靴の穴が直っていなけりゃ、
消毒に行けないし、無理に行こうものなら、穴からイペリットが染みこんで、足の裏が火....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
手がブルブル武者慄いをしているのに気がついた。 それから執拗な検査が始まった。
消毒衣にゴムの手袋、防毒マスクという物々しい扮装でもって、ワイトマンは立ち向った....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
黒色を帯び、その紙面には幾千万の黴菌を有するものあり。ひとたびこれを手にすれば、
消毒を要するとの評なり。 つぎに、チリと日本とを較してその異同を挙ぐれば、その....