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消防自動車
「消防自動車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
消防自動車の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
。 近くに、サイレンの響がした。毒瓦斯の間からヒョックリ顔を出したのは、真赤な
消防自動車だった。だが、車上には、運転手の外に、たった二人の消防手しか、残ってい....
「或る心持よい夕方」より 著者:宮本百合子
ろでこの間馬場先を通っていたらかねて新聞で披露されていた犯人逮捕用ラジオ自動車が
消防自動車のような勢でむこうから疾走して来た。通行人も珍しげにそれをよけて見送っ....
「「健やかさ」とは」より 著者:宮本百合子
つくられた列もいけないことになったというような影響を示しているのは、何故だろう。
消防自動車が出てもその場を去らず、やがて百名の警官が出動して、丸の内署長がバルコ....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
大さわぎになってしまった。警官隊がトラックでのりこんでくる。サイレンを鳴らして、
消防自動車がとびこんでくる。たんへんなさわぎだ。このさわぎが始まると、二人の少年....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
なんだか、ばかに白い煙のようなものがモヤモヤと立ち昇ったようであった。 近所に
消防自動車がいたらしく、手廻しのサイレンが、うウうウうウうウうーウと鳴り出した。....
「東京要塞」より 著者:海野十三
んだか郊外の方へ一本道にずんずんと進んでゆくように感ぜられたが、そのうちに数台の
消防自動車のサイレンが喧しく街を走っているのが聞えたので、ここはやはり東京市内だ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
わけようとつとめた。 地上の地獄 ウウウーと、物凄い唸声をあげて、真赤な
消防自動車が、砲弾のように坂を駈け上っていった。麻布の方に、烈々たる火の手が見え....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
で歩きだした。――電車が鉄枠ばかり焼け残って、まるで骸骨のような恰好をしていた。
消防自動車らしいのが、踏みつぶされた蟇のようにグシャリとなっていた。溝のなかには....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
反戦ビラ 鋭いアピール! 電車が止る ゴーストップが崩れる ジープがころがりこむ
消防自動車のサイレンがはためき 二台 三台 武装警官隊のトラックがのりつける 私....
「幻聴」より 著者:蘭郁二郎
なに恐ろしいことでございましょう。 そんなことが私にはよくあるのです。街の中を
消防自動車が物凄い唸り声を上げて馳って行きます。私はその喧しい唸り声の中に『今に....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
た眼にもちがうはずよ。それがどうしたというの」 横あいから鼠色に塗った高速艇が
消防自動車のようなサイレンを鳴らしながらすっ飛んできた。ブリッジに大きな探照灯と....
「清涼飲料」より 著者:古川緑波
春山行夫氏が東京新聞に書かれた「コカコーラの不思議」の中に、 ……コカコーラは
消防自動車のような赤いポスターや看板を出すので、美術の国イタリアは、その点を嫌が....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
実だ。大阪特有な煙突とスス色の庶民街が、みぞれ曇りの下に見わたされる。朝火事か、
消防自動車の超スピードと、すれちがう。 ポツ、ポツと、ウインドウに雨の点。粒が....