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涼しき
「涼しき〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
涼しきの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
筋通り、眉《まゆ》に力みありて、眼色《めざし》にいくぶんのすごみを帯び、見るだに
涼しき美人なり。 これはたして何者なるか。髪は櫛巻《くしま》きに束《つか》ねて....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
るのみ、それかと見れば、俤は舞台なりし牛若の凜々しげなるには肖で、いと優しきが、
涼しき目もて、振向きたるわが顔をば見し。打微笑みしまま未だものいわざるにソト頬摺....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
はらしたるとは風情異り、たとえば炬燵に居眠りたるが、うっとりと覚めしもののごとく
涼しき眼の中曇を帯びて、見るに俤晴やかならず、暗雲一帯|眉宇をかすめて、渠は何を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
に身をおく人となったのだから。) 赤道を踰えししるしか南より、吹きくる風のいとも
涼しき 二十一日、炎晴。暁窓触目なく、午時に至り再びオランダ領群島の対峙するを....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ているが、決して「心すごく淋しき体」ではない。夏は「四方の木立のしげしげとして、
涼しき様」には見えぬが、さりとて幽玄でもない。ところが秋はすべて「淋しく悲しから....
「源おじ」より 著者:国木田独歩
しさを想いたまえ。彼が家の横なる松、今は幅広き道路《みち》のかたわらに立ちて夏は
涼しき蔭を旅人に借せど十余年の昔は沖より波寄せておりおりその根方《ねかた》を洗い....
「わかれ」より 著者:国木田独歩
水車場を離れて孫屋立ち、一抱えばかりの樫七株八株一列に並びて冬は北の風を防ぎ夏は
涼しき陰もてこの屋をおおい、水車場とこの屋との間を家鶏の一群れゆききし、もし五月....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ろでは私の考えは少しも具体的にまとまりません。ただ私はそれらのゴタゴタの向こうに
涼しき世界を喘ぎ求めています。その世界にいこいの場所をつくらねばならぬと感じてい....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
少女ニュムフェエ等
(ファウストに。)
御身をこゝに横へ、
疲れたる手足を
涼しき所にて息め、
常に御身の得難き眠を
味ひ給はんこそ
もとも宜しからめ。
わ....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
鮎を得たれば、小酌に疲れを休めて快く眠る。夜半の頃おい神鳴り雨過ぎて枕に通う風も
涼しきに、家居続ける東京ならねばこそと、半は夢心地に旅のおかしさを味う。 七日....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
惨状、こは追々新聞等にて御聞に触候はん。略之。五月雨にこゝろ乱るゝふる里をよそに
涼しきつきや見るらむ、など口にまかせ候。政之。御令妹このほど御歌は上達、感入候也....
「愛卿伝」より 著者:田中貢太郎
らんことを 曲々たる欄干正々たる屏 六|銖衣薄くして来り凭るに懶し 夜更けて風露
涼しきこと如許ぞ 身は在り瑶台の第一層に 愛卿の詩を見ると、もう何人も筆を持つ....
「東上記」より 著者:寺田寅彦
れば白面の魎魅も影をかくして軒を並ぶる小亭|閑として人の気あるは稀なり。並木の影
涼しきところ木の根に腰かけて憩えば晴嵐梢を鳴らして衣に入る。枯枝を拾いて砂に嗚呼....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
がず看護婦を呼びて、応急の手段を施しつ。さしずして寝床に近き玻璃窓を開かせたり。
涼しき空気は一陣水のごとく流れ込みぬ。まっ黒き木立の背ほのかに明るみたるは、月|....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
でも勝手に入り込むことができる。この不様《ぶざま》な身なりは、「じだらくに居れば
涼しき二階かな。」で、東京の気候の殊に暑さの甚しい季節には最《もっとも》適合して....