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「涼む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

涼むの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
騒いで、涼しくなる時分には寝てしまうのか。ふふ、人間というものはいこじなもんだ。涼むんならこういうときじゃないか。どれ、橋の上へでも行ってみようか。人さえいなけ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
す。 「バカ野郎! 八丁堀にむっつり右門のいることを知らねえか! そこでゆっくり涼むがいいや!」 いううちにぽかり! たわいなく気絶してしまったやつをあっさり....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
るだけじゃねえか。せっかく久しぶりで気保養しようと思ってやって来たのに、ろくろく涼むこともできゃしねえや。ちょっくら知恵箱あけてやるから、ついてきな」 慧眼《....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うになって歩きなせえよ。そらッ。ぽきりと行くぜッ。これが江戸に名代の草香流だッ。涼むがいいやッ」 ダッと急所の胸当てを一本。ばたり、ひとりを倒しておくと、まこ....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
けの浜へ涼みに行き、多度津《たどつ》通いの大阪商船の発着所の、石段のところで暫く涼む。露店で氷まんじゅうや、冷し飴を売っている。暑いので腰巻一つで、海水へはいる....
午市」より 著者:宮本百合子
とりあげながら、健介の方に向きなおった。 「貴方はいいでしょう。まさか、奥さんが涼むから、おれも涼まなきゃあいやだという訳でもありますまい。さあ、どうです」 ....
」より 著者:森鴎外
歩く。しまいには紫川の東の川口で、旭町という遊廓の裏手になっている、お台場の址が涼むには一番好いと極めて、材木の積んであるのに腰を掛けて、夕凪の蒸暑い盛を過すこ....
西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
の蓮葉は、およそ一枚が二間四方ほどひらきて、此かほる風心よく、此葉の上に昼寝して涼む人あると語りたまへば、信長笑わせ給へば、云々」とあり、和尚は信長の頭脳の偏狭....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
を、揮発油で防ぎながら、 「ねえ旦那、こりゃ他殺でしょうかねえ。きょう日は、裸で涼むような、時候でもねえんだし……」 「サア、そりゃ、どうとも分らんよ」 その....