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「淫する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

淫するの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
女の決闘」より 著者:太宰治
合、人は感服《かんぷく》と共に、一種不快な疑惑を抱くものであります。うま過ぎる。淫する。神を冒す。いろいろの言葉があります。描写に対する疑惑は、やがて、その的確....
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
りに、酒杯を手にする日が多くなった。少年時代から豪酒の素質を持ってはいたが、酒に淫することなどは、決してなかったのが、今では大杯をしきりに傾けて、乱酒の萌《きざ....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
が、まことに人物経済上惜しみても余りある事ではある。とは云えきゃつは血吸鬼、剣に淫する一種の狂人、扶持することは出来難い」と嘆息したのを聞いたこともある。 「評....
帰去来」より 著者:太宰治
、特定のおとくいさんの洋服だけを作るのだ。名人気質の、わがままな人である。富貴も淫する能わずといったようなところがあった。私の父も、また兄も、洋服は北さんに作っ....
道徳の観念」より 著者:戸坂潤
的幸福は、事実上は、独善的な逃避的な貧弱な幸福に堕す他はあるまい。之は富まずして淫するモラルである。 こうした独善的モラルの観念を私は、文学主義的なものと呼ぶ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
婦のごとし、上聞いて侍御を究治す。巫后と妖蠱《ようこ》呪詛《じゅそ》し女にして男淫するを以て皆|辜《つみ》に伏す、皇后を廃して長安宮に置くと。『漢書』にこの連坐....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
嚇してる記事を読むと性欲が興奮する。その間にはある必然的な関係がある。しばしば手淫する人は、できるだけ惨酷な肉交を頭に思い浮かべなくては、性欲の興奮を感じなくな....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
主人公《じょしゅじんこう》で、紛紜《ごたごた》した挙句に幾度《いくたび》となく姦淫するのを、あやふやな理想や人生観で紛《まぎ》らかして、高尚めかしてすじり捩《も....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
間はすべての力をへそに集注すれば、どっしりとおちついて威武も屈するあたわず富貴も淫するあたわず、沈毅、剛勇、冷静、明智になるのだ、孟子の所謂浩然の気はへそを讃美....
私娼の撲滅について」より 著者:与謝野晶子
る。 それから娼婦には更に公娼と私娼の二種がある。そうして一定の場所に集って売淫するものを集娼といい、個々に諸処へ散在して売淫するものを散娼というのであるが、....
娯楽論」より 著者:戸坂潤
楽の危機であって、ここから快楽の浪費と快楽浪費そのものの不快な快楽とが生まれる。淫するというのは之を指すのだ。淫することは何も肉的欲情に限ったことではない、快楽....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
っている」 「ナニ、いんがん」 「左様」 「どういう字を書くのだ」 「淫は富貴に淫するの淫の字――これは愛染明王が大貪著時代《だいどんじゃくじだい》の拭うても拭....
学生と教養」より 著者:倉田百三
るのみである。たとえばキリストの山上の垂訓にあるように、「隣人を愛せよ」とか「姦淫するなかれ」とか発言することができずに、「汝の意欲の準則が普遍的法則たり得るよ....
その人を知らず」より 著者:三好十郎
いましめを守れ」その人言う「いずれのいましめを」イエス言いたまう「殺すなかれ。姦淫するなかれ。盗むなかれ」「いつわりのアカシを立つるなかれ。父と母とをうやまえ。....