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淫逸
「淫逸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
淫逸の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
屋から出て来るのを見たと申すものもございます。 僧二 世間ではそれを真宗の教えは
淫逸をもきらわぬからだなどと申しています。 僧一 他宗の者どもは当流の繁盛をねた....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
でに元禄の昔からである。全国寺院の過多なること、寺院の富用無益のこと、僧侶の驕奢
淫逸乱行|懶惰なること、罪人の多く出ること、田地境界訴訟の多きこと等は、第三者の....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
もないことを語り合い、馬鹿《ばか》げた笑い方をし、うれしそうに眼を輝かしながら、
淫逸《いんいつ》な話をつづけるので、そういう会話の中に出ると彼は面食《めんくら》....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
なり――その他自分でもよくはわからなかったが――喜んであらゆる罪悪を許し、とくに
淫逸《いんいつ》な罪悪を許し、それらにたいする愛好の情を少しも隠さず、しかも美徳....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ていたから。そして彼は、自分の誤りを見て取ると、憤然として情熱を投げ拾てていた。
淫逸《いんいつ》は彼にとって、別に罪悪ではなかった。生命の泉を汚すものこそ大なる....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
塗りたて、彼にリボンを結びつけ、彼の律動《リズム》に真綿を着せ、印象派的色彩で、
淫逸《いんいつ》な頽廃《たいはい》の色でその音楽を飾りたてていた……。気の毒なグ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
睦《しんぼく》、科学の奇跡、夢幻的な空中飛行、幼稚な野蛮な詩など――勲功と愚直と
淫逸《いんいつ》と犠牲とにみちた勇ましい世界であって、そこで彼の酩酊《めいてい》....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ものなのか?……」 それは幻覚的な格闘だった。あらゆる情熱の混乱だった。激怒、
淫逸《いんいつ》、殺害の渇望、肉の抱擁の噛《か》み合い、最後にも一度かきたてられ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
遊民と暴民との間を常に行ききするように作られてる者ではない。貞節の士の夢のごとき
淫逸《いんいつ》美妙なエジプトの舞踏を東方の蓮葉女《はすっぱおんな》らがやるのを....