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深大
「深大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
深大の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
に奇抜なる天才でもこの社会的意識の範囲を脱することはできぬ。かえって社会的意識の
深大なる意義を発揮した人である(キリストの猶太教《ユダヤきょう》に対する関係がそ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
余裕のない、一時の激怒を惜むとともに、清冽一塵の交るを許さぬ、峻厳なるその主義に
深大なる敬意を表する。 英吉君、能うべくは、我意を体して、より美く、より清き、....
「画室の言葉」より 著者:藤島武二
挙げるであろうことを確信している。平和的所産である美術が事変によって蒙った打撃は
深大であり、そこに一時の萎靡不振は已むを得なかったけれど、私はそれに対しいささか....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
が比較的不明瞭であって、友情の甘さのなかに無批評的に没頭し得た間はわれらはいかに
深大なる価値をこの接触の上に払い、互いに熱涙を注いで喜んだであろう。しかし一度利....
「政治と作家の現実」より 著者:宮本百合子
一
深大な犠牲をはらって西欧におけるファシズムを粉砕したソヴェト同盟では、平和が克復....
「一九三七年十二月二十七日の警保局図書課のジャーナリストとの懇」より 著者:宮本百合子
最も雄弁に告白されているのである。 我々に加えられた執筆禁止の反響は、急速且つ
深大であった。三四日後の朝日に谷川徹三氏の書いた年頭神宮詣りの記事は一般にその膝....
「偶感一語」より 著者:宮本百合子
ということをも考えずにはいられなく成ったのです。 今、自分の心に鎮まり、次第に
深大なものになりつつある愛は、それによってどんな影響を受けるか。 どんな径庭に....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
と。 近在は申すまでもなく、府中八王子|辺までもお土産折詰になりますわ。三鷹村
深大寺、桜井、駒返し、結構お茶うけはこれに限る、と東京のお客様にも自慢をするよう....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
りつつあり、この出来事の意味は人類の善意の上に理性的な激しい拡大性をもって徐々に
深大な力を加えつつあるのである。 私はこの稿をまとめてみながら、この事に対する....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
きにおいて捕え描写することが、文学でどのような意味をもっているかということ、その
深大さ(トルストイのように「まざまざとした体の動き、声と目の動き」の範囲で、動き....
「日記」より 著者:宮本百合子
共を取繞んで居る生活が、常に何事をか欠いたものである事を痛感すればする程、祈願は
深大なものに成るのではないだろうか。工藤次也氏が養子に行った先に就ての不幸な経験....
「日記」より 著者:宮本百合子
さがないのだろう。あまり狭い専門的職業家になって居る。そのために云う言葉の範囲と
深大さとが欠けてしまうのである。 九月二日(金曜) 何にしろ、日本はあまり苦し....
「日記」より 著者:宮本百合子
からどしどし拒む勇気を要す。女などは、髪をきれいに結ぶ欲を持つ丈、男ほど純一に、
深大になり得ない。一寸真剣になり、むきにはなれるが、自分にきびしくなる必要、必要....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
に満ちている、旗本の若き武士はその夜、府中の各所に散って、白由行動を取り、翌朝|
深大寺門前の蕎麦屋に会して、互いに一夜の遭遇奇談を報告し合おうとの約束であった。....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
心よりたちまち目醒めて、世界的の広大なる精神が俄然発達し、ある者は特に社会問題に
深大なる注意を払うようになってきたのである。それで、明治三十八年をもって思想界に....