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「深思〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

深思の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
梓川の上流」より 著者:小島烏水
の水、自分にあっては聖書にも見えない創造の水、哲人の喉頭にも迸《ほとばし》らない深思の水、この水を描いて見よう。 二 路傍の石の不器用な断片《....
新生」より 著者:島崎藤村
。人生は大きい。この世に成就しがたいもので、しかも真実なものがいくらもある。こう深思する心は岸本を導いた。彼は一門の名誉のために自分の失敗を人知れず葬り隠してく....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
引いたらしい。一つの門を出たら、病人に逢った。人は病まなければ成らないかと王子は深思した。他の二つの門を出ると、老人に逢い、死者に逢った。人は老いなければ成らな....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
にふさわしい真摯な性格とをもつ二葉亭は、「浮雲」によって、逍遙にこれまでの自身を深思させる人生と文学への態度を示したのであった。将来の小説と小説家の生きる態度に....
三木清を憶う」より 著者:豊島与志雄
九月二十六日、終戦後四十日のことである。時勢は革命的大転換を遂げて、将来のことが深思される時である。吾々は三木の活動に最も大きな期待を持った。彼は常に華かな存在....
黒田清隆の方針」より 著者:服部之総
の事情に基き熟考する時は、実に背汗を濡らさざるを得ざるなり、諸君幸に同志と謀り、深思熟慮|能《よ》くその良策を得て、以て時機を誤るなかれ。頓首百拝。」 この....
三国志」より 著者:吉川英治
して百年の地上に明滅する種々雑多な人間の浮沈と文化の興亡とを、一巻に偲ばせて、転深思の感慨に耽らしめる魅力がある。 × 見方によれば三国志は、....
三国志」より 著者:吉川英治
敗れては、もはや万事休すだ。いたずらに士卒を死なせ、百姓に苦しみをかけるよりはと深思して、実はすでに、呉へ降伏を誓った」 「えっ。降参したと」 「足下も旗を巻い....
三国志」より 著者:吉川英治
一人の姜維にすら勝つことができない人間に、何で魏を破ることができようぞ」――と。深思一番。彼はにわかに、安定郡の人をよんで、 「姜維は非常に親孝行であると聞いた....
黒田如水」より 著者:吉川英治
して旦夕主家の父子の身を気遣うこと、我身以上なものがあった一盟の黒田武士たちに、深思の遑もなく、それが直ちに信じられたのは決して無理ではなかった。 「このうらみ....