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「混ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

混ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
があろうとも考えない。その「え」が、古い時代においては立派に二つに分れて、互いに混ずることがなかったということが判ったのであります。 この「え」の二種の別は、....
善の研究」より 著者:西田幾多郎
念の統一である。これらの点において思惟と意志とは一見明に区別があって、誰もこれを混ずる者はないのであるがまた能く考えて見ると、この区別も左程に明確にして動かすべ....
カーライル博物館」より 著者:夏目漱石
る時必ずカーライルと演説使いの話しを思いだす。かの溟濛《めいもう》たる瓦斯の霧に混ずる所が往時この村夫子《そんぷうし》の住んでおったチェルシーなのである。 カ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
し四パーセントの苛性ソーダ溶液を三―四立方センチメートルだけ一リットルの海水中に混ずると、その中では反対に雑種の生成が顕著に成功する。そこで、空気中の炭酸含有量....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
たこれを理想化するようになる。西洋の茶人たちは、茶のかおりとかれらの思想の芳香を混ずるに鈍ではなかった。茶には酒のような傲慢なところがない。コーヒーのような自覚....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
真理普及の阻止せらるるを欲すべきものならんや。諸君、請う学者と書籍製造販売者とを混ずること勿《なか》れ」という調子で滔々《とうとう》と述べ立てると、前国会議員の....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
であり、夢想は知力の逸楽である。思索を追ってその後に夢想を据えるのは、食物に毒を混ずるに等しい。 マリユスは読者の記憶するとおり、まずそういう道をたどっていっ....
流言蜚語」より 著者:寺田寅彦
一度飲んだ時に、その人を殺すか、ひどい目に逢わせるに充分なだけの濃度にその毒薬を混ずるとする。そうした時に果してどれだけの分量の毒薬を要するだろうか。この問題に....
歳時記新註」より 著者:寺田寅彦
風が森や山腹の冷たい処に触れる場合や黒潮と親潮が出会うて温かい空気と冷たい空気が混ずる場合などにも起る。いずれにしても空中の水蒸気が凝って水滴となったもので実質....
妖怪学」より 著者:井上円了
に世にあるもののごとく感見するなり。 つぎに空間上、距離の遠近の夢中にありて相混ずるゆえんも、同一理について知ることを得べし。例えば前図について、ヘトハチリの....
「自然」を深めよ」より 著者:和辻哲郎
いた作家たちが、近ごろ何となく認識論的な、あるいは倫理学的な思想を、その作品中に混ずるに至ったことは、新しい時代が彼らに及ぼした影響としてかなり我々の興味をひく....