添ひ[語句情報] » 添ひ

「添ひ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

添ひの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白くれない」より 著者:夢野久作
来りしわれなりしか。その行末の楽しみの相手なりし者を討ち果したらむ今は、わが身に添ひたる、もろ/\の大千世界を打ち消して涯てしも無き虚空に、さまよひ出でし心地し....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
経卿の御情を受けし静《しづか》と申すもの也、君の御後をしたひ、是まで来りしが、附添ひし侍は道にて敵の為にうたれぬ、我も覚悟を極め懐剣に手をかけしが、いやいや何と....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
う菩提』と祈り申させ給ひけり。 いつの世にも忘れ難きは先帝の御面影、ひしと御身に添ひて、いかならむ世にも忘るべしとも思召さず。さて寂光院の傍らに、方丈なる御庵室....
源氏物語」より 著者:紫式部
のできないことは推察ができるでしょう。「残るだろう」とお言いになりますが、 立ち添ひて消えやしなましうきことを思ひ乱るる煙くらべに 私はもう長く生きてはいないで....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
さ。商売はさういつたものなんだよ」 ともかく、お衣ちやんと関取のやうな大女の付添ひをつれて、タヌキ屋へ戻りつくことができた。 ★ ヤリク....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
われ等の享けし楽をゆるしまさば、 とはに若きこの胸に、夫等を死せず、 堅く寄り添ひてあらせ給へ。 海の神 汝達、美しきものを取り得しを喜び、 若者を夫....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、決して離れようなどとは夢にも思っていません。 うつし身のつひに果てなん極みまで添ひゆくいのち正眼には見よ 私は紅山茶花を見るといつも思うのです。家庭というも....
私本太平記」より 著者:吉川英治
もし給わぬ後宇多の恋は、同書「うら千鳥」に、 この程は、いどみ顔なる御方々、かず添ひぬれど、なほ遊義門院のみ志に、たちならび給ふ人は、をさをさなし。 と、はた....
山の人生」より 著者:柳田国男
山深く尋ね入り峰より下を見たるに、此者谷底に倒れ伏し居たるを、同じ様なる者の傍に添ひたるは介抱するなるべし。若し近づきなば他に打たれし仇を、我に怨みやせんと怖し....