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添役
「添役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
添役の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
れには青山吉左衛門|忰、年寄役小竹金兵衛忰、両人にて役所へまかりいでよとある。付
添役二人、宿方|惣代二人同道の上ともある。かねて願って置いた吉左衛門らの退役と隠....
「元禄十三年」より 著者:林不忘
応役には、正副二人立つのだった。この元禄十三年度の饗応役に、本役には岡部美濃守、
添役《そえやく》には立花出雲守が振りあてられた、と、土屋相模守にいい渡されたとき....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
と、母親のお八代さんとは母屋の奥座敷に……それから花婿どんの若旦那と、親代りの附
添役になりました私は、離家に床を取って寝みました。尤も私は若旦那よりもズット遅れ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を、そっとさしおいてから、きちんと座を構えると、つづいて茂太郎が前と同じように介
添役《かいぞえやく》気取りで、少し前へ避けて坐り、さて、弁信は再びおもむろに琵琶....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《さら》すことの不快を全く忘れ去るほどの興味で、一座の奴を見渡しているのです。介
添役には金助改め鐚助《びたすけ》がついている。 やがて、今度は支那服でない白い....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
まないで来ましたね」 お松はここで三十人の子供を相手に、単級教授をはじめる、介
添役《かいぞえやく》は与八。 ソの字と、リの字の区別のつかないもの、七の字を左....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
太郎がここに立会っていたことは事実らしい。 番兵さんが産婆役をして、茂太郎が介
添役となって、かくて安々と玉のような牛の子が、夜這星の下《もと》に生れ出たのであ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
恐れ入ったもののようにこう言うと、それを引受けたのは駒井甚三郎ではなく、傍らに介
添役のお松でありました。 「そのおじさんは、それからどうなさいました」 「いや、....
「パリの地下牢」より 著者:野上豊一郎
く、悪魔の如くなっていたけれども、個人的には多少の例外もなくはなかった。彼女の付
添役を命じられていた守衛《コンシエルジュ》のリシャールの如きは規則の許す限りの同....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
そっくり昔の場所においてあって、その津右衛門の席に坐っているのは東太、その横に介
添役に控えているのは天鬼であった。 天鬼は甚八に笑いかけて、 「尊公もさだめし....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、叫んだ。小藤次が俯向いて、にゃっと笑った。
父子双禍
目付、洞川右膳と、
添役、宝沢茂衛門とは、沈んだ顔付をして、八郎太の手もとを見ていた。八郎太は、赤い....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
いうなら検事と捜査部長を兼ねたような役柄。これは大した威勢のもので、六人の書役、
添役のほか、隠密廻、定廻《じょうまわり》、御用聞、手先、下ッ引と三百人にあまる組....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
《ほど》の間尺《ましゃく》がきまっているもんだそうですが、お氷献上の駕籠ゆきは、
添役《そえやく》が袂時計を見ながら、ホイと掛声をかけると、サッサ、サッサと四歩で....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
組もうとしたが、残った! 残った! そこでは、あまり見物席からほど遠い。それで介
添役《かいぞえやく》が赤布《ムレエータ》を振って砂場の中央まで引き寄せる。二匹の....