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清む
「清む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
清むの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
。そうして三日三晩の間、死んだように眠り続けた。
眠から覚めた素戔嗚は再び体を
清むべく、湖の汀《なぎさ》へ下りて行った。風の凪《な》ぎ尽した湖は、小波《さざな....
「古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
どういう語に使っているかという風に、あらゆる例を調べて、そうして「久」は「く」と
清む音に使い、「具」は「ぐ」と濁る音に当る所にいつも使っているということを見付け....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
養す、釈迦穢土に出で、衆生を利益せんと、濁乱の境界に親近す、故に塗香を以て穢濁を
清む、この故に塗香を以て供養するなり〉とあった。これで香菩薩は焼香、塗菩薩は塗香....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
西天竺の白鷺池、 じんじょうきょゆうにすみわたる、 昆明池の水の色、 行末久しく
清むとかや。 「お待ち。」 紫玉は耳を澄した。道の露芝、曲水の汀にして、さらさ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
《カフェー・コンセール》の歌や、きたない紙くずなどでいっぱいだった。人の心を休め
清むる神聖な静寂境ではなかった。そして夕方帰り道では、列車の混雑、低い狭い薄暗い....
「多神教」より 著者:泉鏡花
けて揉んでなりとも、払い浄めておもらい申せ。 神職 いや布気田、(禰宜の名)払い
清むるより前に、第一は神の御罰、神罰じゃ。御神の御心は、仕え奉る神ぬしがよく存じ....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
、フランスの各地を巡り、「すみやかに聖地に行き、異教徒を討払い、キリストの墳墓を
清むべし」と絶叫した。この僧の風采は、短躯矮小みるかげもないものであり、身には襤....
「妖怪学」より 著者:井上円了
の皮膚面につくに、いたって便なるところの事情なるを知るべし。 まず第一に、手を
清むるときは手に湿気を帯ぶるをもって、いたって塵毛の粘着しやすき事情あり。第二に....
「活人形」より 著者:泉鏡花
木の枝にのりすれのりすれ梟の鳴き連るる声いと凄まじ、木の葉を渡る風はあれど、塵を
清むる箒無ければ、蜘蛛の巣ばかり時を得顔に、霞を織る様|哀なり。妖物屋敷と言合え....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
点じ、十字を胸にえがきて神前に近づくを例とす。なお、わが国にて神仏に詣するに手を
清むるの風習に相類す。 フランスのヤソ教は、多くカルバン宗に属す。政教子、一日....
「法然行伝」より 著者:中里介山
)本当は飲まないがよいけれども、この世のならい。 (問)魚鳥を食い、いかけ(身を
清むること)して経を読んでもようございますか。 (答)いかけして読むのが本体であ....