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清光
「清光〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
清光の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年の悲哀」より 著者:国木田独歩
ほうへと下りはじめた。 入り江に近づくにつれて川幅次第に広く、月は川づらにその
清光をひたし、左右の堤は次第に遠ざかり、顧みれば川上はすでに靄《もや》にかくれて....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ら? 日光、弥勒夜叉、福原文蔵、石川竜右衛門、赤鶴重政、日氷忠宗、越智吉舟、小牛
清光、徳若忠政、こういう人達の作られたような、『十作』のようなものは出来ないもの....
「柳毅伝」より 著者:田中貢太郎
を張ってあって、銭塘の破陣楽をはじめ様ざまの音楽を奏した。 翌日洞庭君は新たに
清光閣に盛宴を張った。銭塘君は酒に酔って毅に言った。 「わしは先生に言いたいこと....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
の力の測りなくて、断雲一片の翳《かげ》だもない、蒼空《あおぞら》一面にてりわたる
清光素色、唯|亭々皎々《ていていきょうきょう》として雫《しずく》も滴《した》たる....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
|円かなるに誘はれて旅宿を出で、虹の松原に上る。銀波、銀砂に列なる千古の名松は、
清光の裡に風姿を悉くして、宛然、名工の墨技の天籟を帯びたるが如し。行く事一里、漁....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
三は裏庭へ出て、黙然と何かに聞き惚れていた。夕月が上って野良を照らし、水のような
清光が庭にさし入り、厩舎の影を地に敷いていた。フーフーいうのは馬の呼吸で、コトン....
「月光の下」より 著者:田中貢太郎
空には
清光のある夏の月が出て、その光に染められた海は広びろと蒼白い拡がりを持って静かに....
「回想録」より 著者:高村光太郎
だろうな。」などと言った。私の知っているもので、父が本仕上げにしたものは、浅草の
清光寺にある白檀の阿弥陀様がその一つだ。七、八寸ある像だが、非常な手間をかけて本....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
になって潮がさし始めた。三人はボートをこぎだした。ちょうどその夜は満月であった、
清光昼のごとく、平和湖に出たのはもう夜半であった。その夜はそこに一泊し、翌日の午....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
人 前書之通相違御座無候以上家老 松平権十郎 増上寺御霊屋御年番念仏院宛引受
清光寺 この証書でみると、大名の借金というのは下々の場合と異なり、預申金子之件....
「夏の町」より 著者:永井荷風
ゆめ》真ならず 今夜水楼先得月。 今夜 水楼《すいろう》 先《ま》ず月を得て
清光偏照善愁人。
清光《せいこう》 偏《ひと》えに照らす 善《はなは》だ愁....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
夕また明月清輝を放ち、その海水に映ずるところ、ことにうつくし。 万里雲晴月一輪、
清光入就、照殺天涯孤客身。 (万里の雲はれて明月がうかび、その清らかな光は海を照....