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清新
「清新〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
清新の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
たが、人口多くして土地、資源の貧弱なるイタリア、ドイツ、日本特にドイツのごとき、
清新なる氣魄ありしかも立ちおくれた民族は、その惡條件を突破して富裕なる先進國に追....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
を表わすのみならず重複を表わすものとしてことさらに避けていた。意匠の均等は想像の
清新を全く破壊するものと考えられていた。このゆえに人物よりも山水花鳥を画題として....
「食魔」より 著者:岡本かの子
の以外出入りの人物は極めて少かった。新来とはいえ蛍雪に取って鼈四郎は手に負えない
清新な怪物であった。琴棋書画等趣味の事にかけては大概のことの話相手になれると同時....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
れた良家的の字には違いないが、生来の強い我が躾の外へはみ出していて、それが却って
清新な怜悧さを表わしているといった字体で、それ以後五六本の手紙がかの女に来た。字....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
過ぎず、西側では料理屋の千歳、そば屋の福寿庵、横町へはいって例の天金、西洋料理の
清新軒。まずザッとこんなものであるから、今日のカフェーのように遊び半分にはいると....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
だの、芋※殻だのと相並んで、婆やが持出した膳もさめるし、新聞の座がさめる。ものが
清新でないのである。 不精髯も大分のびた。一つ髪でも洗って来ようと、最近人に教....
「久米正雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
米の作品を読んでごらんなさい。色彩とか空気とか云うものは、如何にも鮮明に如何にも
清新に描けています。この点だけ切り離して云えば、現在の文壇で幾人も久米の右へ出る....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
ない。我々もこの世界にはいつてきたときはしろうとであつたがためにごくわずかながら
清新の気を注入するだけの役割は果したかとうぬぼれているが、現在ではもうくろうとに....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
なる、従て一動一作にも趣味を感じ、庭の掃除は勿論、手鉢の水を汲み替うるにも強烈に
清新を感ずるのである、客を迎えては談話の興を思い客去っては幽寂を新にする、秋の夜....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
陸してはるばる北アメリカを横断する計劃が良人と約束してある。ロンドンよりもずっと
清新なニューヨーク街の雑沓や速力の早い汽車の南側から眺める米大陸の深林の緑が夫人....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
って、哲学、論理学、心理学など、先覚者のはじめて注意するところとなって、思想界に
清新の気運を喚起してきたのである。 明治初年の思想家で、哲学およびその他精神科....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
史的興味以外に何の価値がない幼稚の作であるにしろ、洋画の造詣が施彩及び構図の上に
清新の創意を与えたは随所に認められる。その著るしきは先年の展覧会に出品された広野....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
和歌漢詩新体韻文の聚宝盆で、口先きの変った、丁度|果実の盛籠を見るような色彩美と
清新味で人気を沸騰さした。S・S・Sとは如何なる人だろう、と、未知の署名者の謎が....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
のは、煙突が林をこえてそびえたっているからだ。(独逸野望)) 瑞州風月好、暁望最
清新、山色明欺人。(瑞湖暁望) (瑞州の風月は美しく、あかつきの眺めは最もすがす....
「『小さな草と太陽』序」より 著者:小川未明
らぬのか。 塵埃に塗れた、草や、木が、風雨を恋うるように、生活に疲れた人々は、
清新な生命の泉に渇するのであります。詩の使命を知るものは、童話が、いかに、この人....