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清洒
「清洒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
清洒の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
長所を選り蒐めた理想の新魚を創成しようと、大掛りな設備で取りかかった。 和金の
清洒な顔付きと背肉の盛り上りを持ち胸と腹は琉金の豊饒の感じを保っている。 鰭は....
「うつり香」より 著者:近松秋江
のの、そこにいたって所詮分るあてのないものとなればどこか他の、もっと日当りの好い
清洒とした間借りでもしようかと思っていたが、それにしても六年も七年も永い間不如意....
「狂乱」より 著者:近松秋江
、見物の群衆は、京から三里も離れた山の中でも雑沓していた。私は、高い石磴を登って
清洒な神護寺の境内に上って行き、そこの掛け茶屋に入って食事をしたりしてしばらく休....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
に男女相思の艶態に恍惚たるがためのみに非《あら》ず、人物と調和せるその背景が常に
清洒《せいしゃ》なる小家《こいえ》の内外《ないがい》を描き、格子戸《こうしど》小....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
まだその頃は、伊吹の道誉とおなじように、青い剃り頭も、つまりは時好の新粧として、
清洒を誇っている風に見える。 「では、御諚のほど、再度評定衆へ申しわたし、いささ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
は、門松をお立てなさらんのか」 「お気づきでしたか」 師直は先に立って、いつか
清洒な木の間の露地へ曲がっていた。おくに家があるのか、きれいに箒目が立っている。....