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減
「減〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
減の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
」ではなかったであろうか?……
「それじゃ今夜は出ないはずだ。」
「好《い》い加
減に外へ出て一杯《いっぱい》やるか?」
T君も勿論イイナ党である。
「まあ、もう....
「影」より 著者:芥川竜之介
、――御湯は? 婆や。」
「もうよろしゅうございますとも。何ならちょいと私が御加
減を見て参りましょうか。」
「好いわ。すぐにはいるから。」
房子はようやく気軽....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
はしない。だからどうせ世の中は理想通りに行かないものだとあきらめて、好《い》い加
減な候補者で満足するさ。』と、世話を焼いた事があるのですが、三浦は反《かえ》って....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
勇ましい大天使は勿論、吼《たけ》り立った悪魔さえも、今夜は朧《おぼろ》げな光の加
減か、妙にふだんよりは優美に見えた。それはまた事によると、祭壇の前に捧げられた、....
「河童」より 著者:芥川竜之介
》とした霧の中に隠れてしまうのです。そのうちに足もくたびれてくれば、腹もだんだん
減りはじめる、――おまけに霧にぬれ透《とお》った登山服や毛布なども並みたいていの....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
。」
了哲はそれを聞くと、呆《あき》れたような顔をして、宗俊を見た。
「いい加
減に欲ばるがいい。銀の煙管でさえ、あの通りねだられるのに、何で金無垢の煙管なんぞ....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
いる? これは驚いた。まさかアッタッシェの癖に、新聞記者と一しょになって、いい加
減な嘘を捏造《ねつぞう》するのではあるまいね。」
「誰がそんなくだらない事をする....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
ある。しかし、それにも関らず、彼の心からは、今までの春の温《ぬく》もりが、幾分か
減却したような感じがあった。
事実を云えば、その時の彼は、単に自分たちのした事....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
水帽ばかりになったのを見、やっと砂の上の腰を起した。それから余り話もせず、(腹も
減っていたのに違いなかった。)宿の方へぶらぶら帰って行った。
....
「運」より 著者:芥川竜之介
、やれ五条の橋普請《はしぶしん》が出来たのと云っている中《うち》に、幸い、年の加
減《かげん》か、この婆さんが、そろそろ居睡《いねむ》りをはじめました。一つは娘の....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
、隣にいる露柴《ろさい》へ話しかけた。が、露柴はうんとか、ええとか、好《い》い加
減な返事しかしてくれなかった。のみならず彼も中《あ》てられたのか、電燈の光に背《....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
い声を洩らしながら、急に妙子の前へ突っ立ちました。 「人を莫迦にするのも、好い加
減におし。お前は私を何だと思っているのだえ。私はまだお前に欺される程、耄碌はして....
「墓」より 著者:秋田滋
、――ああしたものでもありませんでした。何と申しましょうか、それは、ちょうど湯加
減のよい浴槽のなかにでも浸っているような、こころよい、しみじみとした幸福感であり....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
た報告に、「ファラデーの年俸一百ポンド、それに室と石炭とロウソク(灯用)。これは
減ずることは出来ない。またファラデーの熱心や能力に対して気の毒ではあるが、王立協....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
じ椅子に腰をかけ、古い石の柱に倚りかかって絶えず背中でそれをこすっては、柱をすり
減らすのだった。そして、教会へ這入って来る人の顔を一つ残らずじいッと視つめていた....