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減俸
「減俸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
減俸の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
男であった。昇給どころか、豹一が原稿用紙を乱暴に無駄使いするので、口実さえつけば
減俸してやりたいぐらいに思っていたのである。 (なまじっかお情けに一円ぐらい昇給....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
出身地たる鹿児島藩から十万石を召しあげること、並びに政府の上級官吏たる勅奏任官の
減俸を提議した。これは政府の気をよくした。よってその後の提言はすらすらと通った。....
「文芸時評」より 著者:宮本百合子
国大会が、築地小劇場で行われた。 ちょうど、赤字穴埋め策として立てた政府の官吏
減俸案に反対し全国的官吏の未曾有の示威が行われている最中である。 「文戦」の分裂....
「発刊の言葉」より 著者:宮本百合子
につれて、こういうブルジョア婦人雑誌にでも、どうしたら貯金が出来るかとか、失業や
減俸にあった家庭のやりくりのしかたとかいう記事がのります。 しかし、わたし達す....
「婦人雑誌の問題」より 著者:宮本百合子
いうものの存在が示されている。同時にあるところではブルジョア婦人雑誌の記事は同じ
減俸について書くにしても、
減俸された世帯をどうやりくるかという末のことばかりを書....
「反宗教運動とは?」より 著者:宮本百合子
経済的に解放してくれるものは、線香の煙で黒光りになった一個の仏像ではありません。
減俸はお釈迦の考え出したことではありません。従ってお釈迦の力で
減俸案をどうも出来....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
ことになった。それから東京・長野・新潟・宮城・其他の府県の地方官吏も亦続々として
減俸による醵金を決定したと伝えられる。警視庁の高等官も俸給の百分の三を、今後六カ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
て、実はこれを全面的に受け容れ、経営者側から自発的に重役をはじめ幹部級の引退乃至
減俸の声明を出させたのである。 彼は、そのために、父憲之を一晩、説きに説いて、....
「鬼」より 著者:吉川英治
夕の食膳の菜を減らしたりして範を示してみせる事も、何の効いもない。 家臣は皆、
減俸に甘んじ、領民は祭礼の行事まで見あわせて、税を稼いだ。 けれど、一夏、岩木....