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渡り歩く
「渡り歩く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
渡り歩くの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「光と風と夢」より 著者:中島敦
その生活の良さなど、てんで解りっこないのだ。 十一月××日 南海の島から島へと
渡り歩く白人行商人の中には、極く稀《まれ》に(勿論、大部分は我利我利の奸譎《かん....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の捕われた一団というのが、一定の住所というものを持たずに、全国の山から山を旅して
渡り歩く山窩《さんか》というものであろうことを教え、なお山窩というもののいわれを....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
知ったのは、彼らの思想の漫画を通じてであった。芸術上の小猿《こざる》や新聞雑誌を
渡り歩く小僧などによって、まねられ誇張せられた彼らの欠点をしか、彼は見なかったの....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の平屋根の上には、赤い着物を着た一人の男が立って何か弁じ立てていた。それは方々を
渡り歩く香具師《やし》の歯医者で、総入れ歯や歯みがき粉や散薬や強壮剤などを売りつ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
をおびやかし、その所持品を盗んだという罪名によってである。子供というのは、諸方を
渡り歩くあの正直なる少年らの一人であって、フェルネーの総主教が不朽なる詩に歌った....
「二つの松川」より 著者:細井吉造
ーヴの煙突をのぞかせていた。一番奥まった大きな小屋で、木樵《きこり》稼業で日本を
渡り歩く四十男とその女房が、登山者の来訪にけげんなひとみを向けながら菜っ葉のつけ....
「世間師」より 著者:小栗風葉
ならねえが、私ども世間師仲間じゃ当前のことだ。お互いに困りゃ助け合う、旅から旅へ
渡り歩く者のそれが人情さ。」といつも口癖にそう言った。 同宿の者はいずれも名前....