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「渡唐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

渡唐の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
と》けて来て、人柄《ひとがら》が自《おの》ずと柔らかになったと思うと、彼はよく古渡唐桟《こわたりとうざん》の着物に角帯《かくおび》などを締《し》めて、夕方から宅....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
一が曝涼の場所にあてられた。 楯無しの鎧。日の丸の旗。諏訪神号の旗。孫子の旗。渡唐天神像。不動像(信玄自身を刻んだもの)。朱地に黒く武田菱を三つ染め出した本陣....
十二支考」より 著者:南方熊楠
、『能登名跡志』坤巻)、その近村とどの宮は海よりトド上る故、トド浜とて除きあり、渡唐の言い謬《あやま》りかとある。トドは海狗の一種で、海狗が人に化ける譚北欧に多....
細木香以」より 著者:森鴎外
て更衣の節となった。子之助は単羽織と袷とを遊所に持て来させて著更え、脱ぎ棄てた古渡唐桟の袷羽織、糸織の綿入、琉球紬の下著、縮緬の胴著等を籤引で幇間芸妓に与えた。....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
。同人が実隆に紹介されたのは、永正三年その二十四歳の時で、紹介人は実隆と別懇なる渡唐の禅僧了庵であった。初対面の時には実隆に数齣の『平家』を語らせ一泊させて帰し....
丹下左膳」より 著者:林不忘
りもの》は? と男衆のひとりが死骸のふところを探ると、案の定、財布がない! 古渡唐桟《こわたりとうざん》の大財布に、出羽様のお作料の三十両とお艶の身売り金を預....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
て、伝二郎は本能的に懐中に紙入れを探った。なかった。たしかに入れておいたはずの古渡唐桟《こわたりとうざん》の財布が影も形もないのである。さては、と思って透《す》....
山の人生」より 著者:柳田国男
れが書いたという寺起立の由来記を存し、横浜在の関村の東樹院には、狸が描くと称する渡唐天神の像もあった。建長寺ばかりではないのである。 それからまた有用無害の狐....