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「渡欧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

渡欧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旅愁」より 著者:横光利一
の友人たちの間にも変化があった。須磨で療養中の東野夫人が亡くなった。由吉が再度の渡欧に旅立っていったのにひきかえて、久慈からはジュネーブにいる書記官の大石と一緒....
「迷いの末は」」より 著者:宮本百合子
ろが、その曲りの果てでプロレタリア文学にぶつかり、そこから撥ねかえったものとして渡欧まで主知的と云われた主観的作風にいた。このことは、人間及び作家としての横光氏....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
、田村俊子も切れ切れの時期ではあったが女優生活を経験した。 森律子が大正二年に渡欧した折の意気組はまだ新鮮で、徐々に女優が商業化されたものになってゆく一歩が、....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
いつか奈良ホテルから、公園を自動車で通過したことがあった。その時の奈良はちょうど渡欧の途中で見物したシンガポールの植物園とほぼ同じだった。そして歩いている男女は....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
所、それはさぞいいでしょうといった。丁度Tさんの友人で甚だローマンチックな画家が渡欧するので、君、何も土産はいらない。ただ地中海の赤い石だけを忘れぬように送って....
マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
こそ目的のない漫然とした旅役者ではなく、光彩ある日本劇壇として明治三十四年に再び渡欧した。座長はいうまでもなく川上音二郎、星女優《スター》は貞奴、一座の上置きに....
巷談師」より 著者:坂口安吾
書を同封してきた老人があった。英国に留学し、二三会社の社長をつとめ、公務で何回か渡欧した経歴をもつが、今は落ちぶれている人である。落ちぶれる経路は手紙にルルした....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
家の重臣、久世喜善の長子がこの隆光です。須和康人は鉱山業の視察のために娘をつれて渡欧したのだそうだが、ちょうど休暇中の久世隆光が通訳がてら案内に立ってやったとい....
日記」より 著者:宮本百合子
えないけれ共、もう少しよく考え読んで見たら必ず分るだろうと思う。 成瀬正一氏が渡欧するそうだ。この頃、まるで変って来た自分の将来に対して、先んじられる人が一人....
日記」より 著者:宮本百合子
よう》真個になった。もうべたつかない。 三月十五日(火曜) 皇太子殿下、三日御渡欧、 自分は結構なことだと単純に思ったら、元は、皇太子妃が島津家出なので、薩....
十五年」より 著者:山本実彦
学界のために四、五万円を投じてアインシュタイン氏を招聘するときめて、室伏高信君に渡欧してもらったのであった。 もっとも、そのことを決するまでには、いくたの我が....
四十年前」より 著者:内田魯庵
た。尾崎はその時学堂を愕堂と改め、三日目に帝都を去るや直ちに横浜埠頭より乗船して渡欧の途に上った。その花々しい神速なる行動は真に政治小説中の快心の一節で、当時の....
大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
雅味を生じてくる」と述ぶるが如き、みな彼独特のユーモアと警句とでないものはない。渡欧に際し猿股のことばかり考えて居て絵具箱を携帯する事を忘れて了ったと、私は神戸....
欧米料理と日本」より 著者:北大路魯山人
るであろうか。これをじかに自分の目でテストし、吟味しに出かけるのである。わたしの渡欧の楽しみはこの一点にあるといいたい。欧米人が日本のように、刺身を食う習慣のな....
福沢諭吉」より 著者:服部之総
武備の強弱を知り、銭貨出納以つて政府の貧富を示」したものである。これに、文久元年渡欧に際して見聞した西洋一般の風俗制度の解説紹介を巻頭に付したものが『西洋事情』....