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渡河
「渡河〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
渡河の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜別」より 著者:太宰治
も仙台の第二師団第四聯隊は、榴ヶ岡隊と称えられて黒木第一軍に属し、初陣の鴨緑江の
渡河戦に快勝し、つづいて遼陽戦に参加して大功を樹て、仙台の新聞には「沈勇なる東北....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、この間オイゲン先生。ここでひかえているのは大部な哲学です。でも、今のをどうやら
渡河してしまえば哲学は近いように感じられます。私はこういう種類の読書はずーっとず....
「道」より 著者:織田作之助
田が、気の弱い蒼白い新劇役者とされていた友田が「よしやろう」と気がるに蘊藻浜敵前
渡河の決死隊に加わって、敵弾の雨に濡れた顔もせず、悠悠とクリークの中を漕ぎ兵を渡....
「三国志」より 著者:吉川英治
を取寄せ、それを関羽に餞別せん――とこういった。 「秋も深いし、これからの山道や
渡河の旅も、いとど寒く相成ろう。……これは曹操が、君の芳魂をつつんでもらいたいた....
「三国志」より 著者:吉川英治
営馬超の手もとへ、すぐ早耳|迅眼の者が、 「曹操のほうでは、船筏を作ってしきりと
渡河の準備をしています」という情報をもたらした。 韓遂は手を打って、 「若将軍....
「三国志」より 著者:吉川英治
かせたまま、中軍とへだたり過ぎている。 後陣の凌統は、まだ逍遥津の一水を、全部
渡河しきっていないらしい。 だが、はるかに、中軍の旗が、裂かれる如く、乱れ立っ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
もおなじ犠牲がかず知れず出ていた。 ようやく、義貞も、 「これは」 と、この
渡河戦にやや用意を欠いていたことに悔いの汗をにじませていた。しかしもう消極な作戦....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
数に、手越附近で追いついた。 手越の宿は、駿府(現・静岡)の西で、直義たちは、
渡河を敵にさまたげられ、数日の苦戦になやんでいたところだった。――そこへ、ひょこ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
りの地方であったことがわかる。 行軍は、出水のあとや、まだ水カサのひかない川の
渡河になやんだ。が、ようやくのこと、京都発足いらい七日目の八月八日、三河国に着い....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
坂東平野の氷雪になやまされることも、たびたびだった。 が、十二月十三日の決死の
渡河は成功して、ついに、敵の堅陣をけちらし、十六日には、長駆、もう武蔵野の西を駈....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
をしてロンバルデーを放棄の止むなきに至らしめ、敵を追撃して十日有名なるロジの敵前
渡河を強行、十五日ミラノに入城した。 五月末ミラノを発しガルダ湖畔に進出、ボー....