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「渡米〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

渡米の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
一人、築地の或待合へ飯を食いに来ないかと云う電話をかけた。僕はその新聞記者が近く渡米するのを口実にし、垂死《すいし》の僕の父を残したまま、築地の或待合へ出かけて....
或る女」より 著者:有島武郎
の中に飛び込んだ事を思わないわけには行かなかった。親類縁者に促されて、心にもない渡米を余儀なくされた時に自分で選んだ道――ともかく木村と一緒になろう。そして生ま....
或る女」より 著者:有島武郎
ちは今どこにどうしているだろう。あの白痴の子ももうずいぶん大きくなったろう。でも渡米を企ててからまだ一年とはたっていないんだ。へえ、そんな短い間にこれほどの変化....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
に、米国の弁護士や政治家などに宛てて幾通の紹介状を作って秀子に渡し、恐らく今まで渡米した英国の婦人で斯くまで充分の紹介状を持って行った者は有るまいと云い、猶秀子....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
京から野に移り住んだ。八重桜も散り方になり、武蔵野の雑木林が薄緑に煙る頃、葛城は渡米の暇乞に来た。一夜泊って明くる日、村はずれで別れたが、中数日を置いて更に葛城....
辞典」より 著者:戸坂潤
二年後愛妻を有つ。ウィンターシャイトで貿易商、鞣皮工等の職を営む。一八五九年再び渡米して南部地方に住む。間もなく南北戦争の際北方に同情する彼は故郷に帰る(一八六....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
となり、再転、川上|貞奴《さだやっこ》の「女優養成所」の監督となって、劇術研究に渡米し、米国ボストンで客死したとき、財産の全部ともいうほどを、昔日の恋人に残した....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
を日本へ、日本の物を外国へ紹介している。というのは、彼は元来が芸人で、明治初年に渡米し、彼の地で芸人から商人に転業した立志伝中の快男児である。夢之助は渡米を倶に....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
観《み》たる神道《しんとう》の要旨 先年|交換教授《こうかんきょうじゅ》として渡米するにつき、その準備の一つとして、研究というほどの深い事もないが、少しく調査....
嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
判決に現われた事実です。事件の大要は次のとおりである。ある人が妻子を故郷に残して渡米したが、十分に金を送ってこないので、妻は他人から二、三十円の金を借りて生計の....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
出品に間に合ったことであった。 米国シカゴの博覧会には、日本から塩田真氏などが渡米されました。私の老猿の彫刻は日本の出品でかなり大きい木彫りであるから欧米人の....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
起こされるならば、マウントジョイ自身は四千ないし五千の兵を率いてアイルランドから渡米し、お互いの混成軍の力で、こちらの意志をイギリス政府に強制することができるだ....
平民道」より 著者:新渡戸稲造
渡米船上の感激 先達《せんだって》中本誌の余白を借りてデモクラシーに関して一言....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
おこがましくて言いたくないのだが、ただ、こういうことは言えると思う。 われわれ渡米議員団では、この間帰って来てから、四月二十五日我が国会運営に就て改革意見書を....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
道具を失った人々に好評を博したものである。 私は昭和二十八年には業界視察のため渡米、帰国してからは各工場の復旧と、拡張に没頭した。そして聯合紙器はいま、年間売....