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「渡航〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

渡航の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
船医の立場」より 著者:菊池寛
年に扮《ふん》して、我々を試さんとして来たのである。日本の法律は、日本人の海外へ渡航するのを禁じている。我々は、そのことを横浜に停泊していた頃、林大学頭《はやし....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ーマーがオディセイのカリュプソ(Kalypso)の島からコルフ(Korfu)への渡航を歌っているが、全くあの通りであった。疑いもなく当時は、ことにまだ十分な経験....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
者を送って来る。これらはみな陸軍省の許可を受けて、最初から従軍新聞記者と名乗って渡航したのでした。 これらの従軍記者は宇品から御用船に乗り込んで、朝鮮の釜山ま....
わが町」より 著者:織田作之助
らであろうか。日本は清国との戦いにも勝っていた……。 領事代理の岩谷書記は神戸渡航合資会社の稲葉卯三郎をケノン少佐に推薦した。稲葉卯三郎が通訳長尾房之助を帯同....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
あやしい。 「でも、おかしいじゃないか。君の話だと、この前、日本を出発して外国へ渡航したそうだね。そのとき、もし原籍を書かなければ、旅行は許可されないよ。そのと....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
とをいって、おれはそんな手で胡魔化されないぞ」 「いえ、本当なのです。その少年の渡航料金は、ちゃんと支払われているのです」 「馬鹿をいうな。おれはそこにいる艇員....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
試みたい意志のあることである。おそらく、それは成功することであろう。彼等は地球へ渡航したときに、身体の変質変形をうけることを恐れて、何かの手段を考え出すことであ....
麻畑の一夜」より 著者:岡本綺堂
産する麻のたぐいはすべてマニラ麻の名をもって世界に輸出されている。高谷君が南洋へ渡航したのも、この製麻事業に関係した用向きで、もっぱらこの方面の視察にふた月あま....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
の国へ行って来た方が好いとのお話……私は、実は貴郎に、米利堅へでも、和蘭陀へでも渡航して頂きたい位に考えて居りますのです。失礼ながら金は祖父の代から溜め込んで有....
」より 著者:犬田卯
いなかった。なるほど青少年義勇軍とかに入れば、別にこれという金は要らず、訓練から渡航、開拓……と順序を踏んで、やがては十町歩の土地持になれる。そのことは願っても....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
いた旧同窓の佐波が浦塩から帰朝してしばしば二葉亭を訪問し、新たに薩哈連から浦塩へ渡航した一人の友人からも度々手紙が来て、浦塩方面の消息が頻りに耳に入るので、機会....
火夫」より 著者:カフカフランツ
できた。というのは、船内規則では禁止されているにもかかわらず、いつでもあちこちで渡航者としての不安から小さな蝋燭をつけていて、移民案内社のわかりにくい案内をなん....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
り、全身自由の精神をもって注射せるものなり。そもそも米国人は、そのはじめ英国より渡航せるものにして、当時英国政府は国教を組織し、君主をもってその首長となし、人民....
西航日録」より 著者:井上円了
の港を発して以来、米国ニューヨークに達するまで、海路三千マイルの距離を七昼夜にて渡航し、二十日ニューヨーク港内に入り、午後五時上陸す。この航海中は格別記すべきほ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
… いい旅だなと、私は思う。 こうして海洋の旅を続けるのは、私としては小笠原渡航以来十三年ぶりのことである。だが、かつての南の空は明るかったが、私の※は重か....