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「温熱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

温熱の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
刺繍」より 著者:島崎藤村
もちあ》げる時だ。彼は自分の内部《なか》の方から何となく心地《こころもち》の好い温熱《あたたかさ》が湧《わ》き上って来ることを感じた。 例のように、会社の見廻....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
れの対象として造られたものとなっているのであるが、我が北方民族の祖先の場合では、温熱が一番本質的なものであって、これの対象として寒冷が対立させられているのである....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
、一枚着ようじゃ有りませんか――」 こんなことを言って、皆な歩き廻る。それでも温熱が取れるという風だ。 それから私は学校の連中と一緒に成ったが、朝霧は次第に....
南路」より 著者:宮本百合子
眠ったことはない。絶間ない動揺と、いつも人中に在るという無意識の意識、時ならない温熱が少なからず私を疲らせた。この上は、一時も早く居心地のよい旅舎《ホテル》に落....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
記憶は「冷感」であり、どこかよそよそしく、肌につかない感じがする。自我意識は即ち温熱の感であると。(ゼームス「意識の流れ」) このゼームスの解説から、吾人は始....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
フェーラックは中心であった。他の二者がより多く光明を与えたとすれば、彼はより多く温熱を与えた。実際、彼は中心たるすべての特長、丸みと喜色とを持っていたのである。....
歳時記新註」より 著者:寺田寅彦
と冷たい死灰のような宇宙の果に向き変ってしまう。すると昼間せっかく太陽から貰った温熱の大部分は人の知らぬ間に音もなく地面から抜け出して虚空へ逃げて行く。一秒時間....
紫外線」より 著者:小酒井不木
波長が小さくなり、反対に屈折力は大きくなるのであります。そうして赤色の側の光線は温熱的作用を有し、紫色の側の光線は化学的作用を有するのであります。それゆえ赤外線....
食道楽」より 著者:村井弦斎
るを禁ず。また芥子、胡椒、葡萄酒、珈琲、蜂蜜未熟の菓物柿等を禁ず。 ○心臓病には温熱性食物を禁じ全く寒冷の食物を取らしむべし。刺撃性の食物は尽く禁ずべし。濃く煮....