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「温習〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

温習の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
さんがこの辺へ来るのは、旅行をするようなもので、野山を越えてはるばると……近所で温習っている三味線も、旅の衣はすずかけの、旅の衣はすずかけの。 目で聞くごとく....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
とか歌うと、女生が扇を持って起ったりしゃがんだりぐるり回ったりしとるから、踊りの温習かと思ったら、あれが体操さ! あはははは」 「まあ、お口がお悪い!」 「そう....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
曲を学んだこともある。偶弘前の人村井|宗興と相逢うことがあると、抽斎は共に一曲を温習した。技の妙が人の意表に出たそうである。 俗曲は少しく長唄を学んでいたが、....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
て、三枚は又ポチに遣る。 夫から庭で一しきりポチと遊ぶと、母が屹度《きっと》お温習《さらい》をお為《し》という。このお温習《さらい》程私の嫌いな事はなかったが....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
沢な。裏長屋ですもの、くさばかげろうの幽霊です。 その手拭が、娘時分に、踊のお温習に配ったのが、古行李の底かなにかに残っていたのだから、あわれですね。 千葉....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
りの長し短しでいた処、お稲ちゃんが二三年前まで上っていなすった……でも年二季の大温習には高台へ出たんだそうです……長唄のお師匠さんの橋渡しで。 家は千駄木辺で....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
どの窓にも光は見えず、靄の曇りで陰々としている。――場所に間違いはなかろう――大温習会、日本橋連中、と門柱に立掛けた、字のほかは真白な立看板を、白い電燈で照らし....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
学校となったのに、校長秋山先生が疫病《えきびょう》で急に死んで学校がなくなった。温習科二年にたった一人の生徒あたしは、それをしおに学問はやめ、裁縫《おしごと》の....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
腰かけつきの、高脚の机になった時、代用小学校という木札にかわって、高等科はないが温習科というのが二年出来た。唱歌の教師が通って来て、英語もその教師が望むものだけ....
だいこん」より 著者:久生十蘭
があたしの弔辞演説の要旨だ。 草稿をだして眺める。力のない声ではじめのところを温習《さら》ってみる。うまくいきそうもない。胸がドキドキしてはきたくなってくる。....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
に向い、 「いま言ったような次第で、あっしらは四人をしょっぴいてこれから番所で下温習《したざらえ》をいたしますから、旦那方は、どうかお役所でご休憩願います」 ....
かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
尾がそれとなく報酬の花鳥使まいらせ候の韻を蹈んできっときっとの呼出状今方貸小袖を温習かけた奥の小座敷へ俊雄を引き入れまだ笑ったばかりの耳元へ旦那のお来臨と二十銭....
三枚続」より 著者:泉鏡花
、鯰の伝六といって、ぬらくらの親方株、月々の三十一日には昼間から寄席を仕切って総温習を催す、素人義太夫の切前を語ろうという漢であった。 過日その温習の時、諸事....
論語とバイブル」より 著者:正宗白鳥
乎。」という開巻第一の言も仮名でいえば「皆さんは学校で教わった事を家へ帰ってもお温習《さら》えなさいよ。」と同じ事で、論語知らずの小学校の先生でも常にいっている....