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測候
「測候〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
測候の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間灰」より 著者:海野十三
「そうそうこれを頼まれていた」 彼は電話機をひきよせると、番号を云ってK町の
測候所を呼び出した。 「ああ、こっちはK署ですが。あのウ、右足湖を中心とする一帯....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
いのですと言ったら、それはけしからん、こんなにいいお天気だのに、少しも当にならぬ
測候所なんかの予報を大きく新聞に出すから、我々はあがったりだと憤慨していた。烏帽....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
雪国のクリスマス クリスマスの夜とその翌日を、私は長野の方で送った。長野
測候所に技手を勤むる人から私は招きの手紙を受けて、未知の人々に逢うために、小諸を....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
と子弟の薫育を廃しなかった。野中到氏(翁の愛娘千代子さんの夫君で、後に富士山頂に
測候所を建て有名になった人)と、翁の縁家荒巻家からの扶助によって衣食していたとは....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
こが風の吹き廻しで、解らないところだろうよ」「いんや、西へ吹くと、雨になるだあ、
測候所より確かなものだ」という。 焼岳の麓からは、灰の埃が濛々として、谷の白洲....
「伊吹山の句について」より 著者:寺田寅彦
る。近ごろ思い出して、急に材料を捜しにかかったが、容易に見つからず、とうとう彦根
測候所に頼んで、同所の筒井百平氏から、必要な気象観測のデータを送っていただいて、....
「朝飯」より 著者:島崎藤村
五月が来た。
測候所の技手なぞをして居るものは誰しも同じ思であろうが、殊に自分はこの五月を堪え....
「異郷」より 著者:寺田寅彦
な言葉を思い出しながら、一行について岩山を下りた。 アムステルダアム
測候所を尋ねて場末の堀河に沿って歩いて行った。子供の時分に夢に見ていた古風な風景....
「異質触媒作用」より 著者:寺田寅彦
の関係があるかどうかは不明であるが多少の関係があるかもしれない。 洋画の方に「
測候所」があると、日本画の方にも「
測候所」及び「海洋気象台」がある。ガードやガソ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
四十分早目、三十分早目というようにピンの感度は定っていて狂わない。実に主のピンは
測候所の機械よりも確かなもので、かほどの霊感がありながら、と思われるものの、この....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
弉諾尊を祀り、女体山には伊弉冊尊を祀る。其外、頂上に摂社|頗る多し。男体の一角に
測候所あり。これ明治三十五年に故山階宮菊磨王殿下の設立し給へる所、筑波山新たに光....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ころ、溜った熔岩の厚さは平均して二十|米ぐらいだろうという話であった。 大島の
測候所で私は言われました。 「とにかく、見なければ分りません。百聞は一見に如かず....
「雷嫌いの話」より 著者:橘外男
が、もう、十何年も昔のことだ。あの時の若い技官二人は今頃は出世して、どこかの
測候所長にでもなっているに違いない。 雷さんはイキなもの 昔の物語....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
立った。大阪市全体に降った雨なら不思議でもないが、あまりに局部的に洪水が出たので
測候所もわからないと言う。 夜警も知らないと言うし、巡査を知らないと言う。 ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
来た感じである。 いや、それでもまだ平らかな丘の端れに白い小さな洋館が見えた。
測候所ででもあろう。そのまた北寄りのこれはやや小高く辷り上った傾斜面の中程に、鼠....