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湖上
「湖上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
湖上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「貉」より 著者:芥川竜之介
にすぎないではないか。
イェエツは、「ケルトの薄明《うすあか》り」の中で、ジル
湖上の子供たちが、青と白との衣《きもの》を着たプロテスタント派の少女を、昔ながら....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
には、四大河の水源をなす九十九江源地《ナブナテイヨ・ラハード》なる湖水あり、その
湖上には、具諸衣宮殿《アムラバアムバラワティ》なる毘沙門天《ヴィシュラヴナ》の大....
「人間灰」より 著者:海野十三
てそれから、程よいところで、彼の犯人は灰のようになった人体の粉末を、気球の上から
湖上に向って撒いたのです。西風にしたがって、この人間灰は水面に落ちますが、今申し....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
引籠り勝ちになると湖畔の娘からはかえって誘い出しが激しくなった。 娘は半里ほど
湖上を渡って行く、城のある出崎の蔭に浮網がしじゅう干してある白壁の蔵を据えた魚漁....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
。神も恐らく今昔の感に堪えないであろう。 燈籠流しは九時半ごろに終った。今まで
湖上を照らしていた沢山の燈籠の火が一つ消え、二つ消えて、水は次第に暗くなった。舟....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
に遊ぶ。しかるに、スティヴンはその三日目に姿を消し、翌年一月十一日夜月明に乗じて
湖上に赴きし牧師夫妻は、ついにその夜は帰らず、夜半四、五名の村民が、雨中月没後の....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
漕ぎ返って、海津表七千騎の内三分の一を此方へ廻せと命じた。この火急の場合、五里の
湖上を漕ぎ返っての注進で、間に合いましょうやと尋ねると、いや別段急ぐわけでもない....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
朦朧として消え込んだ。 高坂甚太郎を乗せたまま赤い帆の小船は駛ってゆく。微風が
湖上を吹いている。赤い帆が揺れてハタハタと鳴る。甚太郎は愉快そうに歌を唄う。いざ....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
が帰った合図!」 「その通りでござります。今夜のような不吉の晩にはその鐘が不意に
湖上から鳴らないものでもござりませぬ。よくよくご用心遊ばしませ」 足音を消して....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
鵞湖仙人だ! ……今に消えるに相違無い!」 はたしてパッと水煙が上った。同時に
湖上の老人の姿が、煙のように消えて了った。 見抜いた武士も只者では無い。 む....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
ように云うのであった。「貴郎のお宅までお送りするわ」 それで二人は舟へ乗った。
湖上には微風が渡っていた。櫂で砕かれた波の穂が、鉛色に閃めいた。水禽が眼ざめて騒....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
が私達の耳を貫いた。 「水を見ろ! 水を見ろ! 水を見ろ!」と。 私達は一斉に
湖上を見た。湖水は湧き立っているのではないか! 四十 今までは....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
港を抜錨す。風軽く波静かに、群島海をめぐりて、天然の湖形をなす。ときに、身は琵琶
湖上にあるがごときの思いをなす。両岸に漁家点在するを見る。木壁を塗るに、あるいは....
「古事記」より 著者:太安万侶
軍を斬りました。そこでそのオシクマの王がイサヒの宿禰と共に追い迫《せ》められて、
湖上に浮んで歌いました歌、 さあ君《きみ》よ、 フルクマのために負傷《ふしよう....
「がん」より 著者:小川未明
まま自然との闘争の一|生を終わることになりました。 その日は、終日がんたちは、
湖上に悲しみ泣き叫んでいました。そして、夜になると彼らの一|群は、しばらく名残を....