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「湖中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

湖中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
に訣れを告げて、復一は中途退学の形で東京に帰った。未完成の草稿を焼き捨てるとか、湖中へ沈めるとかいう考えも浮ばないではなかったが、それほど華やかな芝居気さえなく....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
へ下りることが出来て、途中に中庭、奥庭などを通過するそうだ。 脚下には、富士五湖中で一番深いといわれている本栖湖、それを囲んだ丘陵、遥に高く、天子山脈や、南ア....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
！」とこの時頼正は、凛然として抑え付けた。「帰館する事｜罷り成らぬ！ 誰かある、湖中へ飛び入り灘兵衛の生死を見届けるよう！」 「…………」 これを聞くと船中の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の》うと、二はいの船を買い切って船装いをすると共に、これに分乗して、あわただしく湖中へ向けて乗り出したのは、果してお角の船を追いかけるつもりか、或いはなお身辺の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たいが、頭を注いで、そうして、今度は水に向って物を言いかけました、 「この通り、湖中の水が騒いでいるものですから、それで、私の心が落着かないのです。なぜ、こうも....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
にも下総にもあるが、「高島の香取の浦ゆ榜ぎでくる舟」（巻七・一一七二）とある近江湖中の香取の浦としていいだろう。なおこの巻（二七三八）に、「大船のたゆたふ海に碇....
「故郷」より 著者:豊島与志雄
の幼魚の頃、孵化場から放たれた場所、その故郷の川一つだけである。彼等は、三年の間湖中に散らばって、各自に生長した後、卵を持つと、故郷の地をさして、産卵にやってく....
「山上湖」より 著者:豊島与志雄
見える。その明るさの中で、湖面の漣が白銀色に躍り跳ねている。彼方は茫とかすんで、湖中に突き出てる半島にかかえられて、幾つかの灯がある。湖岸のバス道路を一里ばかり....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
なつまらない類型的の歌を、なんで臆面も無く読むものか。 が、併し、衣ヶ崎は諏訪湖中での絶景である。富士が逆さにうつるのである。その上を釣船が漕ぐのである。その....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
見えたが、その白泡の真ん中所に直径半町もあろうかと思われる蒼黒い穴が開いていて、湖中の水はそこを目掛けてただ直向きに押し寄せていた。穴はあたかも漏斗のように円錐....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
えとばかり垣根を飛び越えた署長以下二人の警官は舟へ躍り込むや否や纜切る間も遅しと湖中に漕ぎ出した。 折から雲間を洩れた月光を湖面一杯に浴びて二艘の端艇は矢の様....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
五日から四日間ほど滞在したが、この土地はあまり寒くはなかった。西湖を船でゆくと、湖中に島があったり、島には文人好みの亭があったりして、いろいろと風景に趣のあるよ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
事実なんで、それはなにもサラット・チャンドラ・ダース師がそうした訳ではない。何か湖中のある変化から水が一度赤くなった事があったんでしょう。其事がちょうどサラット....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
矢筈町に出張中、山田刑事は病気のため欠勤中とのこと。 受付の警官は私のために、湖中から引き揚げた姉妹の屍体検案書を帳簿から抜き出して見せてくれた。なるほど石橋....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
し、残雪を冠するもの、前後左右に並立するを見る。終日、風むなしく波滑らかにして、湖中にあるがごとし。午後四時、船トロムセー港に入る。四山雪なおうずたかきにもかか....