湛然[語句情報] » 湛然

「湛然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

湛然の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
り》を攀《よ》じて吼ゆる声地を震わし観者辟易せしに、王戎《おうじゅう》まさに十歳湛然|懼色《くしょく》なしとある、予などは毎度多くの獅、虎が圏中で吼ゆるを観たが....
薤露行」より 著者:夏目漱石
も、露置く事もあらざれば、まして裂けんとする虞《おそれ》ありとは夢にだも知らず。湛然《たんぜん》として音なき秋の水に臨むが如く、瑩朗《えいろう》たる面《おもて》....
草枕」より 著者:夏目漱石
を百世《ひゃくせい》の後《のち》に伝うるのであろう。世上幾多の尊厳と威儀とはこの湛然《たんぜん》たる可能力の裏面に伏在している。動けばあらわれる。あらわるれば一....
幻影の盾」より 著者:夏目漱石
に沿うてゆるく揺《うご》く。頭《かしら》を纏《まと》う、糸に貫いた真珠の飾りが、湛然《たんぜん》たる水の底に明星程の光を放つ。黒き眼の黒き髪の女である。クララと....
善の研究」より 著者:西田幾多郎
いえる語の意味も窺《うかが》うことができる。すべて意識の統一は変化の上に超越して湛然《たんぜん》不動でなければならぬ、而も変化はこれより起ってくるのである、即ち....
連環記」より 著者:幸田露伴
明鑑を仰いだのである。寂心は出塵してから僅に二三年だが、今は既に泥水全く分れて、湛然清照、もとより浮世の膠も無ければ、仏の金箔臭い飾り気も無くなっていて、ただ平....
十二支考」より 著者:南方熊楠
、鬼神各その名を秘し、人これを知らば神をしてその所願を成就せしめ得と信じ、章安と湛然《たんねん》の『大般涅槃経疏《だいはつねはんぎょうそ》』二には、呪というはそ....