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湧き出づ
「湧き出づ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
湧き出づの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ま虚空にのけぞりて、仏だふれに仰のきたふれつ。大袈裟がけに斬り放されし右の肩より
湧き出づる血に、雪を染めつゝ息絶えける。
此の勢ひに怖れをなしけむ。残りし者は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
く味が違いました。たとえばでございますね、世間の火で焚いた風呂の温か味と、自然に
湧き出づるこうした温泉の温か味とは、同じ温か味でも温か味が違いますように、あなた....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
をこめて柿のそら価や本門寺 冬の部 凩の吹きあるゝ中の午砲かな 折りくべて霜
湧き出づる生木かな 初霜をいたゞきつれて黒木売 もてあます女力や雪まろげ 大雪の....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
だとしたら、本当にすまないわけですね。 汲めどもつきぬもの、滾々《こんこん》と
湧き出づるもの、私は貪慾だから、私たちの生活にあるそういうものを実に愛します。こ....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
地響きが、滝口坑全盤にゆるぎわたった。そして間もなく、坑側の流水溝には、何処から
湧き出づるのか夥しい濁水が、灼熱した四台の多段式タービン・ポンプを尻目にかけて、....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
能力の結晶であることを想えば、今ここにこの影像に対してうたた敬虔の念が油然として
湧き出づるのを禁じ得ない。私においてはもとよりであるが、併せて読者|諸彦《しょげ....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
踊念仏を始めたと伝えられている。極楽往生の安心を得たならば、自然に歓喜踊躍の情が
湧き出づる訳ではあるが、つまりは普通に落伍者の流れて行く道の一つなる遊芸の徒と、....