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湮
「湮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
湮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
から、五年以前の出来事と無関係であるのは判り切っている。金蔵やぶりの盗賊が証拠|
湮滅《いんめつ》のために、小判を地金に鋳潰して蝋燭に作り換えたものではないかと、....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
せるように計らった彼の犯人の指紋なんです。用意周到な犯人が、ありとあらゆる証拠を
湮滅することに成功しながら、唯一つ置き忘れた致命的の証拠なのです。 どうです。....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
る現場不在証明をなし得る人間は九十名近い人達の中で二十名とあるまい」 「この証拠
湮滅は、あまりに立派すぎる。偶然にしてあまりに不幸な出来事だし、若し故意だとする....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
に不利でございますわ。お分りでしょうけれど。ことにこの部屋から物を持ちだして証拠
湮滅を図ろうとなさっていますし(といって廊下のトランクのことを指し)その上に真一....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
の九割までは、『松葉屋』に掴まされて、ぱたりと騒動が静まった。 すべての証拠は
湮滅された。 誣告罪の攻撃が、今度は、反対に村中から、親爺に向って降りかかった....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
に収縮放棄して、重大なる社会観念を持たなければならないのだ。君達は、軍閥的国境を
湮滅しそれよりもっと悪い経済的商業的障碍を取り除かねばならないのだ。保護貿易主義....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
「辞めるなんて云う程の大きな事じゃないじゃないか。君は今三年前の殺人で殆ど証拠が
湮滅しかゝっている大事件の探査にかゝっとるのじゃないか。之しきの事にめげてどうす....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
うと、勝手なのだ。 これなら、金さえあれば、いくらでも、偽証もでき、また証拠の
湮滅もできそうだ。泥棒がその盗んだ金を弁護士に払って、それで無罪になって、また新....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
とがあった。それは、あの事件の後で、杜が現場に落ちていた血痕を拭って一つの証拠を
湮滅し、それからまた毛布についていた血痕の部分を鋏で切り取ってマッチ函のなかに収....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
偽名を用いる場合は、六十日乃至百二十日の拘留を申し渡たされるというのである。罪証
湮滅や逃亡の恐れある被疑者も亦無論そうである。之によると住処を調べたりペンネーム....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
盗み蓄めた品物が、小屋に隠されてあったのである。 つまり贓物を焼き払い、証拠を
湮滅させようため、わざと小屋へ火を掛けたのであった。 それと感付くと役人達は、....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
ずみて遥に見送る心情、いかにも思ひやられ候。 林太郎君在職中遺業の一つがどふやら
湮滅せんとするありて、此頃後々迄もはつきり書きて遺したく、それぞれ調べ中に候。昨....
「キド効果」より 著者:海野十三
目だった。証拠とすべきものが非常に尠い上に、悪に長けた三十九名が気を合わせて証拠
湮滅をはかるのだから、これは探し出そうという方が無理である。 遂に万策つきて、....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
熊吉の屍体を見ては、彼も俄に怖しくなった。 「どうしたら可かろう。」と、彼は犯跡
湮滅に就て考えた。 重蔵は不図彼の※の所為であるかのように粧って、他の目を晦ま....
「空飛ぶ悪魔」より 著者:酒井嘉七
搭乗者と共に、千古の謎を秘めた湖の底深く葬られるのだ。そして、殺人の総ての証拠を
湮滅するために、ネオン・サインを載せたボートには、電気時計と爆薬が装置してある。....