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湯本
「湯本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
湯本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
「その頃の箱根はまるで違いますよ」 半七老人は天保版の道中懐宝図鑑という小形の本をあけて見せた。 「御覧なさい。
湯本でも宮の下でもみんな茅葺屋根に描いてあるでしょう。それを思うと、むかしと今と....
「秋の暈」より 著者:織田作之助
どは一年中の大半をここの大名部屋か小姓の部屋かですごしていたくらい、伊豆湯ヶ島の
湯本館と同様、作家たちに好かれた旅館であった。 十時何分かの夜行で上野を発った....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
て程ヶ谷か戸塚に泊まる、第二日は小田原に泊まる。そうして、第三日にはじめて箱根の
湯本に着く。但しそれは足の達者な人たちの旅で、病人や女や老人の足の弱い連れでは、....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
舞台に乗り出した。 小田原包囲 四月五日、秀吉は本営を箱根から、
湯本早雲寺に移した。山の中とはことかわり、溌溂たる陽春の気は野に丘に満ち、快い微....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
しようとぶら/\出かけました。 二十 只今では彼処は変りまして
湯本へ行きます道がつき、あれから二ツ嶽の方へ参る新道も出来ましたが、其の頃はそう....
「保久呂天皇」より 著者:坂口安吾
ふだんは部落の共同湯として利用されている。ワカシ湯であるから、燃料がいる。それは
湯本の負担だが、
湯本は酒タバコ菓子カンヅメその他日用品一切を商い他の十軒を顧客に....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
うに、この神様の表参道入口には遊女屋が神恩を蒙って営業し、裏参道入口にはサフラン
湯本舗というのが同じく神恩を蒙って営業しているよ。これ即ち何物かと云えば、中将湯....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
塩ガマへ旅行したとき、塩ガマ神社の裏参道の登り口に神様と共存共栄しているサフラン
湯本舗のオヤジが、これもヘルプ型であった。もッとも彼は真ッ昼間というのに酒に酔っ....
「雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
種の分布が違うのは、まことに面白い現象であると思う。また、箱根の二子山に源を持ち
湯本に落ちて早川に合し、相模湾へ注ぐ須雲川の山女魚は関東系であるのに対し、丹那ト....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
伴い霊泉に浴して痾を養わしめんとの事にて、すなわち先生|一家子女と共に老妻諸共、
湯本の福住に寓すること凡三旬、先生に陪して或は古墳旧刹を探り、また山を攀じ川を渉....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
き、それに風呂敷ようのものを掛け、これに燧火をいたす、云云」とあり。信州高井郡、
湯本氏の報知によれば、「竹の長さ各一尺五寸なるものを取り、その節をそろえ、また緒....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ンタスチッシュな樹下に女の横臥してる下絵など好きでした。ことに私の心に適うたのは
湯本路のしぐれでした。私はしばらくの間懐かしき芸術的感動のなかにあり、そしてしあ....
「温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
発って程ヶ谷か戸塚に泊る、第二日は小田原に泊る。そうして、第三日にはじめて箱根の
湯本に着く。ただしそれは足の達者な人たちの旅で、病人や女や老人の足の弱い連れでは....
「呼ばれし乙女」より 著者:岡本かの子
。 「ちょっと、あたしに、その電報|頂戴よ」 五月の薄曇りの午前に、千歳は箱根
湯本の玉屋の入口の暖簾を潜った。入れ違いに燕が白い腹を閃かして出た。 「やあ、来....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
れて越後に行き滞留二年、文亀二年に門弟|宗長を伴って関東へ出、川越に行き、箱根|
湯本に到って旅に死んだ。年八十二。連歌に関する家集・撰集・作法心得、古文和歌の註....