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湯葉
「湯葉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
湯葉の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新種族ノラ」より 著者:吉行エイスケ
しょうじん》料理がお好き。まず録糸《まめそうめん》にてつくる魚翅《ふかのひれ》、
湯葉《ゆば》でつくれる火腿《ハム》、たまに彼女はかつて母とともに杭州《コウシュウ....
「檸檬」より 著者:梶井基次郎
駄菓子屋の前で立ち留《ど》まったり、乾物屋の乾蝦《ほしえび》や棒鱈《ぼうだら》や
湯葉《ゆば》を眺めたり、とうとう私は二条の方へ寺町を下《さが》り、そこの果物屋で....
「二百十日」より 著者:夏目漱石
、これじゃ営養不良になるばかりだ」 「なにこれほど御馳走があればたくさんだ。――
湯葉《ゆば》に、椎茸《しいたけ》に、芋《いも》に、豆腐、いろいろあるじゃないか」....
「黒髪」より 著者:近松秋江
鰉の焼いたの、鮒の子|膾、明石鯛のう塩、それから高野豆腐の白醤油煮に、柔かい卵色
湯葉と真青な莢豌豆の煮しめというような物であった。 私は、口に合ったそれらの料....
「死までを語る」より 著者:直木三十五
いた。電燈、水道と同時代に、こいつも一般化されたらしい。この弁当の菜が、油揚げ、
湯葉と、きまっていた。
湯葉も、薄い普通のではない。
湯葉を竹にかける時、竹につく滓....
「古狢」より 著者:泉鏡花
のせいですわ。」 「大きな店らしいのに、寂寞している。何屋だろう。」 「有名な、
湯葉屋です。」 「
湯葉屋――坊主になり損った奴の、慈姑と一所に、大好きなものだよ....
「山椒魚」より 著者:岡本綺堂
女学生たちのゆう飯の膳に出たものは、山女の塩焼と豆腐のつゆと平とで、平の椀には
湯葉と油揚と茸とが盛ってあった。茸は土地の者も名を知らないが、近所の山に生えるも....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
も盃洗もすぐ出る処へ、路之助が、きちんと着換えて入って来て、鍋のものも、名物の生
湯葉沢山に、例の水菜、はんぺんのあっさりした水煮で、人まぜもせず、お絹が――お酌....
「鍋料理の話」より 著者:北大路魯山人
とこれだけと、決っているわけではない。前の晩にもらった折詰ものだとか、買い置きの
湯葉だとか、麩だとか、こんにゃくだとか、あるいは豆腐を使おうと、なんでも独創的に....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
、料理の料理とすべき海産の新鮮なさかながなかった。ここに与えられた材料は、豆腐、
湯葉、ぜんまいなどであった。この一見まずい材料をもってして、貴族、名門の口を潤す....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
ざいます、伊兵衞や灯火を持って来ねえ、お料理や何かの支度は出来たかえ」 伊兵衞「
湯葉の大きいのがございませんのでお平が出来ません」 安「お前何を誂らえたんだ」 ....
「蛾」より 著者:室生犀星
お川師堀武三郎の留守宅では、ちょうど四十九日の法事の読経も終って、
湯葉や精進刺身のさかなで、もう坊さんが帰ってから小一時間も経ってからのことであっ....