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湾曲
「湾曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
湾曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
所が、とうとう得られたと思った。独軍に圧迫された露軍は、ヴィスワの戦線を追われ、
湾曲した線をなしながら、だんだん露国の内地に退却して行った。コヴノの要塞にもう二....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
水の瞳がチカッと光ったが、彼は冴えない声を出した。 「それは、死体の左腕が内側に
湾曲っていたからだよ。歩けるところを見ると、かなり軽度なもので、おそらく発病が眩....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
の暗さに取り巻かれ、白布で巻かれた一本の腕が、上へ上へと上がって行く。と、それが
湾曲し、顔を蔽うている仮面の方へ、その指先が泳いで行く。仮面を取り退けようとする....
「立枯れ」より 著者:豊島与志雄
中江の頭にはその印象がはっきりと残っていた。場所はよく分らないが、ごくゆるやかに
湾曲してる街路で、そのカーブの内側の歩道を歩いていると、向う側の大小さまざまな建....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
。何んと、左門の刀身が見えないではないか! 見えているものは、肩から、左の胴まで
湾曲している右の腕と、踏み出している右足とであった。そう、そういう姿勢で、ノビノ....
「日蔭の街」より 著者:松本泰
んだまま、廊下へ飛出した。 せかせかと呼吸をきって三階まで下りてくると、階段の
湾曲《カーブ》のところで下から馳上ってくる絹擦れの音をきいて驚いて足を停めた。ど....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
船舶をして自在に着岸せしむ。その自然の地形はわが長崎港に似たるところあるも、その
湾曲の多くしてかつ繋船の自在なるは、同日の比にあらざるなり。湾内の風景、また吟胸....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
住する。乗物は光線列車……アインスタインの相対性原理による、光線列車の軌道は多少
湾曲しているけれども、九千三百万マイルを八分間に走ることが出来る。それで火星まで....